第26話

「これでいいと。杏奈? きみは僕の死? 悲しんでくれるかな?」 

 杏奈への送信も終わり、用意していた大量の睡眠薬を飲もうとした瞬間、

「……草津千里様は、ご在宅でしょうか?」

 誰も来るはずのない、使われていない山小屋の外から自分を呼ぶ声が聞こえてくる。

 この場所は、草津の自宅から車で1時間で行ける現在は使われていない元山小屋。

 元山小屋なので、携帯電話の電波はつながる。

 なので、草津は、思わず返事を返してしまった。

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