第8話

期末テストが終わり、訂正に追われる毎日をすごしている。憂鬱であるそんなとき

「今日、転入生が来るらしいよ!」

「しかも、美人とか!」

このような情報が入ってきたわけだが、別に美人に反応したわけじゃない。興味もないし。


「このクラスだってさ!」


ま、まじで!それは…ぜひお話したい!

その子は、情報通りクラスへやって来た。茶髪で、メガネでどこか気品があり、美しい!


雨飾あまかざりクレアです。よろしくお願いします。フランスに住んでいたので、日本語はあまり得意ではありません」


へぇーかわいいなぁ。エクレア的なかわいい名前だし。彼氏とかいるのかな?

授業が終わって、昼食の時間になった。


「あなた、クラスのみんなに人気ですね」


「そう?」


高原くんに話しかけてるしー!羨ましい。


「よかったら、私と一緒にご飯食べませんか?」


「えぇ!?」


思わず声が出てしまった。注目される。


「足助なんなの?」

「足助より高原くんと話したいんだよね?」


「そうです」


がーん。


「いいよ、みんなで食う?」


「まじで、俺たちも?」

「私もー!」


高原くんの一言で、みんなが机へとわんさか集まる。あーあ、はずされたよ。雨飾さん人気だなぁ。いや、高原くんが人気だからか?

ぼーっと、1人食事してると


「あれ?高原は?」

「雨飾さんもいない?」

「高原と2人になりたかったのか?」

「雨飾さんやる~」


あの2人、どこへ?…もしや屋上じゃないか?たまに高原くんが行ってるし。すぐさま屋上へ行くと、2人がいた。どうやら、彼らもついさっき到着したようだ。


「高原くん、いた」


「あれ、足助くん?なに?」


「い、いや?どこいったのかな?って思ってね?」


「あの、高原くん。私、モデルなんです」


雨飾さんが無視して話し始めた。


「ん?」


「ジャムさんに聞いてて…それで、お話したくて。あ、でもまだ始めたばかりだからみんなに知られたくなくて」


「へぇ」


高原くんには知られていいのかい!そんで、俺は空気?


「ジャムさんって高原くんの彼女なんでしょ?すごく忙しそうだけど、本当に付き合ってるの?」


「…ほっといてくれる?」


なんて辛い質問なんだ。高原くんはそのまま立ち去ってしまった。


「ところで、あなたは高原くんの友達ですか?」


「え!えぇそうです」


残された俺、足助優は話しかけられたのであった!


「彼らのことをもっと知りたいんです。教えて、くれますか?」


ぎゅっと手を握られて、お願いされると…


「も、もちろん!ちなみに、僕は足助優です。お、覚えて、ね?」


断れるわけない!そして、惚れずにはいられない。


「次の授業始まりますね」


「え、はい」


今の聞いてた?かな?

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