一杯目 私の日常
第1話
私の名前は沙希(仮名)。
いたって普通の専門学生。
専門2年生になり、2020年某日誕生日を迎え無事に20歳になった。
そんな私は就活の真っ只中だったと思う。
累計で受けた会社数は片手で数えられる数字だったけど、私の行きたい業界は新型の某ウイルスの影響でかなり手厳しいものがあった。
最終面接で落とされた時はもう「就活なんて辞めてやる」と豪語していたものの、先生に諭され無事に就職先が決まった。
そんな中、私に寄り添ってくれるものがあった。
酒。
なんだかこれだけ書くとアル中みたいに見えるが実際毎日ガバガバ飲んでいる訳では無い。
でも、嬉しい時、悲しい時、落ち込んだ時、何でもない日、私を癒してくれたのは間違いなくこいつだった。
角ハイボール
20歳の女の子が言うセリフじゃない、とか何とか言われるけれど誰が何を言おうと私はこいつが好きだ。
別に甘いお酒が飲めないとか、嫌いだとかではない。
気が向いたら飲むこともあるし、飲みやすい。
ただ、甘いカクテル等はご飯に合わないから飲まないだけなのだ。
じゃあなぜこいつなのか
ビールでもよくないか
違う
「私はビールが飲めない」
という圧倒的な理由があるのだ。
苦い、これに尽きる。
ウイスキーとは違うガツンとくるあの苦味がどうしても克服できない。
あんなにも美味しそうなのに。金色の麦のつゆを私も飲み干したい。何度もそう願ったが私の舌は見向きもしてくれなかったようだった。
他にも好きなお酒は梅酒に日本酒。
このふたつはいくらでも飲み干せる気がする。
梅酒は甘いだろ、と言われるがそもそも梅が大好物なのだ。鍛高譚ロックでお願いします。
好きなおつまみは塩ダレのキュウリと冷奴、馬刺しその他もろもろ。
あげたはきりがないくらいおつまみは大好きだ。
まだまだ20歳になりたてのクソガキが大層に酒のことを語ってるかと思うかもしれないが、幼い頃から洋酒入りのお菓子が大好きで、母方の祖父、飲んべえの血をしっかりと引き継いでいる。生半可に好きとは言っていないのだ。
ちなみに父方は全員下戸。
父親と大人になったら酒を交わしつつ語るという夢は儚く散ったのは言うまでもない。
母もある程度飲めるがお酒の味が好きじゃない、とあえなく撃沈。
私の夢はひとつ潰れたのだった。
いいんだ、それでも酒は私を酔いというまどろみの中へ連れていってくれる。
そんな訳でボチボチ酒飲みエッセイ始めます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます