第41話 粋過ぎの海図
野獣先輩——本名は田所浩二、年齢24歳、大学生。普段はどこにでもいる(?)学生としてキャンパスを練り歩いているが、その実態は知る人ぞ知る伝説の探求者である。
彼の野心は尽きることなく、「伝説」と呼ばれるあらゆるものを手中に収めんとする、まさに生まれながらの粋な冒険家であった。
そんな彼の元に、ある日、同じ大学の知り合いであるMBOから耳を疑うような奇妙な噂が舞い込んだ。
「おい野獣、聞いたか? 伝説の冒険家【ヤジュセンパイイキスギンイクイクアッアッアッアーヤリマスネ】が遺した海図が、この大学のどこかに眠ってるらしいぜ」
「はぇ~、すっごい…」
伝説の冒険家【ヤジュセンパイイキスギンイクイクアッアッアッアーヤリマスネ】——その名を知らぬ者はいない。
彼は数々の秘宝を求め、ちゃっかり世界の果てまで旅したとされる人物。そいつが遺した海図が、この大学のどこかに眠っているというのだ。
「やりますねぇ!」
人生に飽き飽きしていた野獣は即座に行動を開始した。まず向かったのは、大学の図書館。古びた書物の山をかき分け、埃まみれの棚を探索する。
「クッソ汚ねぇなぁ…誰も掃除してないのかよ…」
そんな独り言を呟きながら、彼はついに見つけた。一冊の、表紙に不気味なシンボルが刻まれた書物。
その中に、何やら挟まっている。慎重に開くと、そこには古びた羊皮紙が一枚。
「これが…伝説の海図…!」
震える手で海図を広げると、その中央には、ある場所を示す奇妙な記号が刻まれていた。
「イキスギィ!」
「は? 何これ…(困惑)」
どうやらこれはただの海図ではない。暗号が施され、正しく解読しなければ辿り着けないようになっているのだ。
「怖いっすねぇ…でも、行くしかないだろ!」
野獣は海図を手に、次なる手がかりを求めて大学の地下へと向かった。そう、この大学には一般学生には知られていない「地下遺跡」が存在するのだ。
薄暗い階段を下りると、そこには封印された扉があった。扉の中央には、先ほどの海図と同じ記号が刻まれている。
「ンアッー!これ、絶対そうだよ!」
彼は慎重に手をかざした。すると、扉がゆっくりと開き、内部から冷たい風が吹き抜ける。
「おっ、待てよ」
一歩踏み込むと、そこはまるで異世界のような空間だった。壁には無数の古代文字が刻まれ、中央には石碑が鎮座している。その石碑には、こう書かれていた。
「試練を乗り越えし者のみ、海図の真実を知るだろう」
「はぇ~、すっごい…(感嘆)」
その瞬間、天井から何かが降ってきた。
「やべぇよ、やべぇよ…」
それは、巨大な石像の守護者。まさにこの遺跡を守る者であった。
「イキスギィ!」
野獣は素早く身をかわし、懐から秘蔵のアイテム「男の汗が染み込んだタオル」を取り出す。
「オラッ! 何でもするって言ったよなぁ!」
タオルを石像に投げつけると、驚くべきことに石像の動きが止まった。まるで、古の記憶が蘇ったかのように。
「ヤジュセンパイ…イキスギ…ニ…」
低い唸り声と共に、石像はゆっくりと崩れ去った。
「やりますねぇ!」
野獣は急いで石碑を調べる。そこには、海図の暗号を解く鍵が刻まれていた。
「やっとわかったぞ…これが示す場所は…」
彼の瞳が輝く。
「伝説の島【ヤリマスネ】!」
野獣は地図を握りしめ、新たな冒険への決意を固める。
「やっぱり、俺は伝説になるべくして生まれてきたんだよなぁ!」
伝説の海図は、彼を新たな旅へと誘う。
その冒険がどんな結末を迎えるのか——それはまだ、誰も知らない。
ただ一つ、言えるのは冒険のし過ぎで履修単位が足りず留年が確定していることだ。
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