第8話 19:08 果たしてテツは逃げ切れるか!?
この辺りの公園は、施設がなく、広い。つまり、テツの得意な【トリック】ができない。
「まずいな……」
とテツはつぶやいた。ハンターは一層足を速めている。こうやって振り返る時間などなかった。やっとのことでハンターを引き離したテツの目に、売店が飛び込んできた。
「これを巧みに使うしかない……!」
そう叫ぶと、テツは売店の後ろの、木々たちとの細い隙間を駆け出した。
ハンターはテツの方を直接追ってこず、諦めたのか反対方向——つまり正面からテツを追いかけ始めた。テツは売店へ入った。
売店は狭くはなく、テツは息を切らしながら奥の方の隙間にしゃがんで隠れた。
テツが体を少し動かすと、壁との小さな隙間に気付いた。テツはそこに入りながら、天井を封鎖し、ただひたすら「どうか見つかりませんように」と祈った。
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