異世界転生、貰った力がヤバすぎました。

漆黒の猫

一、特典(チート)もらい異世界転生しました。

学園のチャイムが鳴り響くと同時に1人の男子学生が、正門を駆け抜ける。


横断歩道をも駆け抜け、並木道を走り抜け、


ゲームショップ宮島に着くと一直線にカウンターに向かう、


『店長、入荷した?』


『おぉ。マー坊。入ってるよ。』


店長はカウンター裏から小さなダンボールを取り出すと、蓋を開け、中から1本のゲームソフトを取り出した。


《アイ・フレイム‪✿オンライン2》


剣と魔法が織り成すFVRMMORPG(フルダイブ式VRオンラインロールプレイングゲーム)


ガンルバ社が手掛けた大人気ソフトの正統な続編で、発売してわずか3日で5000万本売り出した神ゲーだ、幾度待っても入荷せず昨日ようやく入ったと店長から連絡を受け、帰りのホームルームをすっぽかして出てきた次第である。


『ほれ、お目当ての商品だ、無くすなよ。』


『無くさねーよ!』


ルンルン気分で店の外に出た直後、強風が吹いたかと思うと、上半身が宙を舞っていた。


(えっ………なにこれ。)


地面に落ち、失いかける意識の中、必死にゲームソフトを抱きしめたまま。眠る様に息を引き取った。


どれくい眠ったのだろう❓ 騒がしい声に目を覚ますと、可愛い少女が深々と頭を下げる。


『本当に申しあけありません!! 犯人と謝って無実のあなたを殺してしまった。』


『殺した! …………あの、ボクのゲームは。』


『残念ながら諦めてください。』


『嫌だよ! 何とか生き帰られないの?』


『申し訳ございません。天界の規定上、同じ世界への復活は難しく……何よりあなたの身体は綺麗に両断されたため、復活は難しいかと』


『そ。そんな……』


『あ、あのッ……。異世界へ転生しませんか?』


『異世界に転生………やっぱり死んだんね。ボクは…………』


深く落ち込む少年に見て深く心を痛めた女神は、


『あの少々よろしいですか?』


そう言いながら少年の額に触れ何を読み取る。


『なるほど、この世界なら…………あの全てでは無いですがこの世界に酷似した世界になら転生させれますよ?』


『ほ、ほんとに!?』


『はい、行きますか?』


『是非とも行きたい!!!』


『分かりました。では、』


女神は微笑み、少年の頭に手を置き


『あなたの身体能力を底上げ、無制限魔力、全属性の適合、抗体。異常特異属性の抗体、最上級回復スキル、そして、壊れると瞬時に治る防具これあなたの趣味に変化します。それで武具ですが、』


女神は、指を鳴らし武器が多彩な武防具が納められた倉庫へと少年を案内した。


『ここに納められた物はすべていわく付きの物です。もし扱いが難しそうなら無理に選ばなくとも構いません。』


『こ、これは! 日本刀!!』


『そ、それは妖刀宗正ようとうむねまさそれ一刀で都を崩壊させ魔剣、使用者の魔力を常に必要し、使用者殺しの魔力なのです! まぁ、あなた様からしたらただの妖刀になりますが。』


少年は、妖刀を脇に差した。


『おぉ~凄い魔力が吸われ…………あれ? これほんとに吸ってるの?』


『かなり吸われてますよ。』


『おぉこのコートカッコイイ~』


少年は、軍服にも見えるコートを手に取り羽織る


『あーぁ! それは! 刀同様魔力を常に必要する防具なのですよ! …………大丈夫そうですね。で、では、あなた様が行く世界の扉開きますね~、年齢は14歳、いつまでも若くて元気な身体、名前は、シオンです。向こう世界で楽しい異世界ライフをお楽しみください。』


女神は指を鳴らし異世界への扉を開いた。


『シオン様。あなた様の良いライフをお祈り申し上げます。』


シオンは笑顔で頷くと異世界へと入って行った。



“エンベラ大平原“



シオンは女神の光に包まれ果まで緑が広がる大平原へと降り立った。


近くには小高い山があり近場なら見渡せた。


『凄い、アイ・フレイム‪✿オンラインと同じだ! 果てまで広がる緑の大平原、凄い。』


感動で胸を踊らせていると、


『うおりゃ!! 』(ズシャ!!!)


『きゃぁぁぁ、ギル。ギル。そんな酷い。』


『ひっひっひっひっ、邪魔な兵士は皆居なくなった綺麗な嬢ちゃん俺達と遊ぼーぜ、なに、楽しませて貰ってからぶち殺してやるからよ。』


『いや、離しなさい! 』



『ひゃひゃひゃひゃひゃ』


『へー楽しそうだな、お前たちは何者なんだ?』


『フン、俺達は。このエンベラ大平原を狩場にする、泣く子も黙る砂狼盗賊団だ、』


『砂狼? 砂狼は、砂漠に生息する狼じゃないのか?』


『そんなみみっちいことどうでもってお前誰だよ! なに白々しく俺の隣に立ってんだよ!』


『ダメなのか?』


『ダメに決まってるだろなんなんだよ、お前調子狂う奴だなぁ。』


『調子悪いのかぁ? 大丈夫かぁ?』


『お前のせいだよ!! クソッが!』


突如現れたシオンに調子を狂わされた盗賊団の頭領は、シオンから距離を取り、


『おい、野郎共、このクソガキをふっ殺せ!!』


盗賊団頭領の指示で盗賊達は、気合いの咆哮を上げ、シオンに襲いかかる。


シオンは倍近くいる盗賊たちの攻撃をすべてかわしていく。


『そんなもの、次はボクの番かな?』


シオンは脇に差した、日本刀をさや事抜き、鞘を握り前に突き出し、を握り、鞘から少し、抜いた瞬間、妖刀正宗の覇気が盗賊達を襲う。


『なんなんだ、あの武器は、俺、降りるからな!』


1人また1人と逃走し、盗賊団頭領のみとなった。











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