紅蓮の覚悟をもつものたちの決闘
楪 紬木
じゃあな日常、よぉ非日常
彼は闘技場、控室のベッドの上に寝ていた。
「ふぁーあ。よく寝た。さて、仕事いくか……あ?」
乱れた金髪の男。ジャージ姿。頭をぽりぽりと掻いて起き上がる。ようやく不可思議な現状を理解。
「たしかに俺は昨日飲み会で飲んだくれたが、家で寝たはず……ん」
枕元に一枚のメモと刀が落ちていることに気づく。
「あんだって?」
そこに書いてあったのは。
ここから出たくば、勝て。
その一行の下、イベント名と参加者と役職。と、彼は認識。
「面白れぇ。上等じゃねぇか」
――俺はゲームが大好きだ。願ってもねぇ。こんな素敵な夢を見てるんだ。クソ仕事があっから帰んなきゃなんねぇけど、せっかくなら。
「無双しねぇとな」
男は刀を拾い、荒々しく振り回す。はたから見たら……神業。
彼は、石川リュート。ただの新卒会社員だが、この度「紅蓮の覚悟をもつものたちの決闘」にエントリーさせられた。
彼はこの状況を夢だと思っているようだが……これは、現実。
『ウォォォォォォ!』
とあるドーム会場。観客の雄叫びが、こだまする。
×××
この世界から出たくば、勝て。
・参加者一覧表
魔王 ヴァリアンテ 未解放
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