第3話

2人の共通の趣味は料理である。

今日はロールキャベツを作っていた。

「私、絶対外科医にはなれないわ。この不器用さじゃムリ」

ひき肉をキャベツで巻くのだが、上手く巻けずに曲がっている。

一方で優弦は綺麗に巻けていた。

「頑張れ。皆帆ちゃんがロールキャベツ食べたがってるんだろう?」

「そうなのよ。保育園でロールキャベツが出て皆帆すっかり気に入って…… 」

「優弦はトマト味が好きなんだよね」

「そうだけど、皆帆ちゃんが気に入ったのはコンソメベースだろう?」

「そう」

「じゃあ、コンソメベースにしよう。トマト味はまた今度」

優弦はそう言って笑った。

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