第34話

「うー私ったらなんて恥ずかしいことを〜」


 お姉ちゃんが家を出てからずっと同じことを繰り返してる。よっぽど恥ずかしいことしたのかな?そんなふうに見えなかったけど


「お姉ちゃんお姉ちゃん大丈夫だよ、きっとこれからもっと恥ずかしいことするんだから今のうちに慣れていかなきゃ」


「もっもっと恥ずかしいことえっえっあっ」


 あーお姉ちゃんから煙が出ているかのように顔を赤くして固まってしまっちゃった。これから学校なのに大丈夫かな?


「お姉ちゃん私はこっちだから一人で大丈夫?」


「だっ大丈夫だよ、お姉ちゃんは問題ないよ。帰る時はいつものとこに集合だからね」


「うん分かったーじゃお姉ちゃんまたね」


 ふー危ない危ないゆいにも心配されちゃった、こんなことで動揺しているようじゃダメだよね。お姉ちゃんの私がしっかりしないと。まずは今日も1日頑張ろう



「おはよう英梨ーん~~今日も英梨はちっちゃくてかわいいはね、ここは可愛くないけどもーなんでこんなにでかいのよー………んっ英梨シャンプーとかトリートメント変えた?いつもと違うよね?」


 学校に着くと友達の麻由里が後ろから抱きついてくる。昔からじゃれあうのが好きな子でこんな風に、抱きついて来るのだが最近は私のバストチェックをする機会が増えたような気がする。


「も〜いつもいつも抱きつかないの麻由里は、私だって好きで大きくなったわけじゃないもん、麻由里くらいのサイズになりたいよ。胸より私は身長に欲しかったんだからってなんで私の匂い覚えてるの?もしかして麻由里って」


「待って待って勘違いしないで、別に毎回匂い嗅いでいるとかじゃないから、私はそんな変態じゃないから。でも今日はいつもとまったく違う匂いだったから気になっていつもはなんだろう?フワフワな感じだけど今日はスッキリとした感じのクール系のような」


「間違っていつもと違うの買っちゃったからかな、開けちゃったし使わないと勿体ないからね」


「そうなんだ、それなら使わないと勿体ないね。いつもとは違うけど嫌な匂いじゃないし、たまにはいいんじゃない!?」


 敬斗さんのシャンプーとかだからそりゃ匂いとか違うよね?あまり疑われないでよかったー


「そういえば最近英梨の顔色とか良くなったよね。英梨も最近色々あったから心配してたんだよ」


「心配してくれてありがとう、うん色々あったけどようやく落ち着いてきたからかな」


「よかったよかった、やっぱり英梨に元気ないと心配だからね。しっかり食べないと大きくならないよ〜」


「良いもん、もう背は諦めてるから。麻由里こそしっかり食べないとここが育たないよ」


 私は麻由里の不意をついて後ろに回り抱きついて先ほどとは逆に麻由里の胸を揉んでいく。麻由里のサイズは私より控えめとはいえ無いわけではない、逆に背もありスラッとしてるのに出るとこは出るという理想的なスタイルなのだ


「キャッっもうこのムッツリ娘がほらほら行くよ。ここでじゃれあっていると男子たちが大変な状態になるから」


 私たちがじゃれ合ってる姿を見た男子が顔を赤くしたり前かがみになっている生徒達が何人か見えた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る