第8話
3日後に朝から学校へ行ったら、美歩が愛梨に抱きついて来た。
「愛梨、聞いて!常盤君がね。私と付き合ってくれるって!」
愛梨は美歩を抱き締めた。
「良かったねー!美歩」
「うん」
愛梨は美歩と一緒に喜んでいた。
「後は愛梨だねー。芽以も好きな人いるし、愛梨は好きな人いないの?」
「特にはいないよ。仕事楽しいし」
「もしかして芸能人の誰かだったりして」
芽以がそう言って愛梨を見る。
「本当にいない」
3人の友人達は言葉を切った。
「芽以の好きな人って佐久ちゃん?ずっと授業中も横顔見てるし」
「きゃあ!愛梨に見抜かれた!」
芽以はそう言って両頬を押さえた。
愛梨が休み時間に黒板の文字をノートに書き写していた所、日直が消し始めた。
「待ってくれー。まだ書き写してるから」
宙がそう言ったので、日直は消すのを止めた。
愛梨がふと宙を見るとノートは開いていない。
私のために言ってくれたのかな。
愛梨はそのままノートに書き写した。
「佐久ちゃん、ありがとう。助かった」
愛梨は宙に礼を言った。
「佐久間君って優しいね」
芽以がそう言ってアピールする。
「え?当たり前だと思うけど」
宙は素っ気ない。
そしてそのまま友人の所へ行ってしまった。
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