第6話

「いつも悪いな」

大河は紗来のノートを書き写しながら言った。

森越学園高校の芸能科に3人は通っている。

大河は過密スケジュールで学校へ行けない事も多かった。

だから学校へ来た時は紗来がノートを見せて、大河はそれを書き写していた。


「もうすぐ紗来の誕生日だな」

真樹が大河の顔を見ながら言った。

「あれ?そうだっけ?」

大河は半分分かっていない。

「あいつ。2月じゃなかったか?」

一体誰と勘違いしてるんだ?

真樹は大河を睨んだ。

「いつもノート見せて貰ってるんだから、ちゃんとプレゼント用意しろよ」

真樹の声に怒りが混じっている。

「分かってるよ」

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