Only Life

水島あおい

第1章 道標

第1話

その子はもう7回も同じ台詞を言っていた。

よく通る声で、凛とした真っ直ぐな眼で前を向きながら演じている。

大河は我を忘れてその男の子を見ていた。

「もっと怒りの感情を出して!もう一度!」

演出家に言われて、男の子は再び演技を始め

た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る