女神の摂理

彼女の異世界

修学旅行と創世龍

　その昔（むかし）、７年（ねん）前（まえ）のこと、西暦（せいれき）２０１８年の春（はる）、修学（しゅうがく）旅行先（りょこうさき）の神社（じんじゃ）にて――

　賽銭箱（さいせんばこ）に、高原（たかはら）自由（りべら）（小学（しょうがく）６年生（ねんせい）の女子（じょし））が、五円玉（ごえんだま）を投（な）げ入（い）れて、ぱんぱんガラガラと、お祈（いの）りをすると‥‥異世界（いせかい）に転移（てんい）しました。

　そこは、虹（にじ）が見（み）える草原（そうげん）です。上空（じょうくう）には、創世（そうせい）の黄金龍（おうごんりゅう）が居（い）ました。

　黄金龍（東洋風（とうようふう）ドラゴン）が、語（かた）り掛（か）けます。

「汝（なんじ）は、創世の担（にな）い手（て）として、選（えら）ばれたのだ」

「‥‥担い手？」

　自由（りべら）は、不思議（ふしぎ）そうに、問（と）い返（かえ）しました。

　すると、黄金龍は、優（や）しく答（こた）えます。

「地球（ちきゅう）人類（じんるい）の中（なか）から、この宇宙（うちゅう）を創（つく）るリーダーとして、選ばれたのだよ」

「そう‥‥なんだ‥‥」

　自由（りべら）は、まだまだ、不思議そうでした。

　けれども、彼女（かのじょ）は、黄金龍と共（とも）に、その宇宙『Ｕ－ＡＲＥＡ（エヴァリア）』を創造（そうぞう）します。

　それは、とても、楽（たの）しい出来事（できごと）でした。