女神の摂理

大和奏時

プロローグ

 わたしは、18さい誕生日バースデーまで、処女しょじょだった。



 白昼はくちゅう、私は、走行中そうこうちゅう電車でんしゃないで、数人すうにん男女だんじょによって、いきなり、大型おおがたキャリーバッグにめられてしまった。

 そのは、店舗てんぽ裸足はだし全裸ぜんら監禁かんきんされ、首輪くびわまで装着そうちゃくされた姿すがたを、違法いほう撮影さつえいされながら、処女をおとこどもにらされた。いきなり生姦なまかんだった。


 それからは、日常にちじょうかつ頻繁ひんぱんに‥‥男どもは、なさ容赦ようしゃなく、私の裸体らたい快楽かいらくむさぼり‥‥無慈悲むじひにも、私の体内たいない性欲せいよく排泄はいせつした。

 しかも、その有様ありさまは、無修正むしゅうせいポルノとして、やみ市場しじょうながされた。


 こうした、淫虐いんぎゃく月日つきひながれ、挙句あげくてが‥‥やつらは、妊娠にんしんしてしまった私を、秘境ひきょう遺棄いきした。それゆえ、裸足全裸のまま、樹海じゅかい彷徨さまようしかなかった。

 結果けっか、私は、行方ゆくえ不明ふめいのまま、衰弱死すいじゃくししたのだ。



 しかし、それでも、私を被写体ひしゃたいにした『奴らの闇商品しょうひん』の数々かずかずは、私の『きている人間にんげんであった』尊厳そんげんを、きたなけがつづけるのだろう。

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