うちはロボットの女の子ポップちゃん

ヤッキムン

宇宙船に乗って

うちはポップちゃん。

ロボットの女の子。


うちの仕事は、宇宙船の展望レストランで、ピアノの演奏をすること。


今日も、いつもの宇宙船に乗って、展望レストランで、ピアノを弾いている。


窓からは、青くて丸い地球も、きれいに見えるよ。



宇宙船は、惑星パスタに到着した。


そしたら...


惑星パスタに住んでる一角獣さんたち


いっぱい、うちらの乗ってる宇宙船のまわりに集まってきた。


そして...


一角獣さんたち、角で


ツンツン

て、宇宙船をつついてる。


うちは、宇宙船を降りて、一角獣さんたちのところに行った。



うちは、口笛で


宇宙的な曲を演奏してみた。


ピュ~ピュピュ~

ピュ~ピュピュピュピュ~


一角獣さんたちは、角で宇宙船を

ツンツン

つつくのをやめて


おとなしく、うちのまわりで


スヤスヤ

眠りはじめた。



やったあ!


って思った、うち。


宇宙船のお客さんたちも、みんな宇宙船から降りて、惑星パスタの街へと向かって行った。



しばらくして...


2匹の一角獣さん


なぜか


ムクリ

と、眠りから覚めて、起き上がった。


そして、また宇宙船のところに行って


ツンツン


角で宇宙船をつついてる。


うちは、2匹の一角獣さんのそばに行ってみた。


そして、また


口笛で


ピュ~ピュピュピュ~


って、宇宙的な曲を演奏してみた。


でも、今度は、2匹の一角獣さん


びくともせずに、宇宙船を

ツンツン

角でつついてる。


他の一角獣さんたちは、めっちゃ気持ち良さそうに

スヤスヤ

眠ってるのに。



うちは、フルートも吹けるから、自分のフルートを吹いてみた。


宇宙的ではあるけれど、眠たくなるような曲を。


でも、2匹の一角獣さんは


ピクリ

ともせずに、ひたすら宇宙船を角で


ツンツン

つついてる。



うちは、2匹の一角獣さんと宇宙船との間に入って、手を広げて、一角獣さん、角で宇宙船をつつくのをさえぎろうとしてみた。


うちのお仕事は展望レストランで、ピアノを弾くことなんだけどな~って思いながら。


なんで、こんなこと、うち、やってるんだって思いながら。


そしたら...


2匹の一角獣さんの、それぞれの角


うちの額に


ビシッ

と当たってしまった。



うわっ!うちの額に、一角獣さんの角、当たっちゃったよ~。


うちは、ちょっと怒って


「コラッ!宇宙船を角でつついたら、だめでしょっ!」

って、2匹の一角獣さんに言ってみたよ。


そしたら...


2匹の一角獣さん


シュンッ

て、おとなしくなって、宇宙船から離れて行った。



なんだよ~。最初から、怒っておけば良かったな~って思った、うち。


うちは、宇宙船に乗り込んで、鏡を見てみた。


うわっ!うちの額に十字架みたく、キズ入ってるやんっ!



でも、これはこれで可愛いかって思って、額の十字架は、そのままにしてある。



今日も、宇宙船の展望レストランで、ピアノを演奏してる。


ピアノを弾いてると、ちっちゃな子どもたちは


「ポップちゃん!おでこに十字架できてるよ~」

って、みんな、つっこんでくれる。


うちは


「えへへ...カッコいいでしょ~」

って、答えてる。


☆☆☆おわり☆☆☆


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