うちはロボットの女の子ポップちゃん
ヤッキムン
宇宙船に乗って
うちはポップちゃん。
ロボットの女の子。
うちの仕事は、宇宙船の展望レストランで、ピアノの演奏をすること。
今日も、いつもの宇宙船に乗って、展望レストランで、ピアノを弾いている。
窓からは、青くて丸い地球も、きれいに見えるよ。
☆
宇宙船は、惑星パスタに到着した。
そしたら...
惑星パスタに住んでる一角獣さんたち
いっぱい、うちらの乗ってる宇宙船のまわりに集まってきた。
そして...
一角獣さんたち、角で
ツンツン
て、宇宙船をつついてる。
うちは、宇宙船を降りて、一角獣さんたちのところに行った。
☆
うちは、口笛で
宇宙的な曲を演奏してみた。
ピュ~ピュピュ~
ピュ~ピュピュピュピュ~
一角獣さんたちは、角で宇宙船を
ツンツン
つつくのをやめて
おとなしく、うちのまわりで
スヤスヤ
眠りはじめた。
☆
やったあ!
って思った、うち。
宇宙船のお客さんたちも、みんな宇宙船から降りて、惑星パスタの街へと向かって行った。
☆
しばらくして...
2匹の一角獣さん
なぜか
ムクリ
と、眠りから覚めて、起き上がった。
そして、また宇宙船のところに行って
ツンツン
角で宇宙船をつついてる。
うちは、2匹の一角獣さんのそばに行ってみた。
そして、また
口笛で
ピュ~ピュピュピュ~
って、宇宙的な曲を演奏してみた。
でも、今度は、2匹の一角獣さん
びくともせずに、宇宙船を
ツンツン
角でつついてる。
他の一角獣さんたちは、めっちゃ気持ち良さそうに
スヤスヤ
眠ってるのに。
☆
うちは、フルートも吹けるから、自分のフルートを吹いてみた。
宇宙的ではあるけれど、眠たくなるような曲を。
でも、2匹の一角獣さんは
ピクリ
ともせずに、ひたすら宇宙船を角で
ツンツン
つついてる。
☆
うちは、2匹の一角獣さんと宇宙船との間に入って、手を広げて、一角獣さん、角で宇宙船をつつくのをさえぎろうとしてみた。
うちのお仕事は展望レストランで、ピアノを弾くことなんだけどな~って思いながら。
なんで、こんなこと、うち、やってるんだって思いながら。
そしたら...
2匹の一角獣さんの、それぞれの角
うちの額に
ビシッ
と当たってしまった。
☆
うわっ!うちの額に、一角獣さんの角、当たっちゃったよ~。
うちは、ちょっと怒って
「コラッ!宇宙船を角でつついたら、だめでしょっ!」
って、2匹の一角獣さんに言ってみたよ。
そしたら...
2匹の一角獣さん
シュンッ
て、おとなしくなって、宇宙船から離れて行った。
☆
なんだよ~。最初から、怒っておけば良かったな~って思った、うち。
うちは、宇宙船に乗り込んで、鏡を見てみた。
うわっ!うちの額に十字架みたく、キズ入ってるやんっ!
☆
でも、これはこれで可愛いかって思って、額の十字架は、そのままにしてある。
☆
今日も、宇宙船の展望レストランで、ピアノを演奏してる。
ピアノを弾いてると、ちっちゃな子どもたちは
「ポップちゃん!おでこに十字架できてるよ~」
って、みんな、つっこんでくれる。
うちは
「えへへ...カッコいいでしょ~」
って、答えてる。
☆☆☆おわり☆☆☆
うちはロボットの女の子ポップちゃん ヤッキムン @yakkimn
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