8:昔話

いつか分からないが

どこかの誰かに昔話をした

日常から抜け出して

嘘みたいに綺麗な日


他人に興味のない社会

数字でしか表せない人

その鏡を割って

昔話を必死に話した

その人は笑う

夜に溶け込みながら


誰にも話す必要ない

陰った日差しの下で思う


その人は誰か分からない

誰でもいい

私にとっての重要事項

どうせ人間は我儘なのだ


だから一緒に話す

変な昔話を語る


つまらない日々を重ね重ね

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