2:無神経

私を囲む嘘の闇

それはうるさく私を急かす

早く、早く



あの子はやがて

心を閉ざした

わかってあげられるのは

ずっとそばにいた私だけ


周りは勘違いしている

あの子を理解できるのは

ただ一人の私だけ

邪魔者は口を出さないで



私の隣で何か怖いものが

ガヤガヤと騒ぎ立てている

やめて、わかった

わかったから


少し静かにしてほしいんだ


隣の声が

私を追い詰める


疲れた

狭い部屋に響き渡る声

やめてよ

苦しい



またあの子が泣いている

何で? どうして?

こんなに努力してるのに


私はあなたの味方だよ

だから私を理解してよ

どうして私から目をそらすの?


返事をして

私はこんなにも

あなたを


あなたを?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る