ラブコメ愛読者が本気の恋愛するようです。
あるふれい
第1話 初恋………そんなん小学生に決まってんだろ!
今でも君と出会った日のことをよく覚えている。
それは中学生になって初めての夏、小説に興味を持ち始めたあの頃
初めて一人で行った、本屋で偶然、君と出会ってしまった。
誰でも心臓に刺さってしまうようなロングヘア、見るだけで別次元に飛ばされてしまうようなあの整った顔立ち。極め付けに、見え隠れの激しいあの照れ顔。
現実に存在すると思うと、神のイタズラなのかと思ってしまうような佇まいで、
君はいた。
一瞬、話しかけようと思ったが、次元の違う彼女に話しかけるすべもなく、
しょうがなく、俺はお前を買った。
「…っていうのが俺のセカンドラブの始まりの話。まぁ、言い換えれば初めて
ラブコメと出会った日のことなんだけど。」
「…へー。なんかさー。」
「ん。どうした?話聞こうか?」
「いや、最後らへん、異世界系の奴隷を引き取るやつやん」
「ほー。ふっふっふ♪。気づかれてしっまったか。実は狙って言ったのさ。」
「えっと、いらないよ。それ」
「いやー、ありがと。褒めてくれて。」
「いや、褒めてる要素ひとつもなくない???」
「はははっ、」
俺は、本当に話に乗ってくれるいい友に恵まれたと思う。
目の前で話しているイケメンはー俺の友達である
という者だ。
こいつは顔面偏差値が上の中である(と思う)、また非常に勉強も運動もできる、
優秀者である(これまじ)。
しかし、こいつは俺にしかほとんど話さない、おかしな人である。
俺の経験上、普通、ラブコメだと誰でも話すイケメンが主人公に近づくのはあるが、主人公にだけ話すイケメンなんていないはずなんだが?
まぁなんで俺なんかと仲良くしてるの?と聞くのも少し気まずくなってしまうので、今は何も気にせず他愛のない会話を楽しんでいるのである。
ちなみにさっきの話題は「ラブコメとの出会いは?」だった。
ほんとにアホみたいなこと話してんな。
「いやー、
「ありがと。」
「ここまでくると、お前の初恋が気になってくるは」
「えっ。いきなりすぎん?えっ、聞きたいん?」
「うん。ちなみに初恋っていつ?」
「中学生の頃だったなー」
「本当は?」
「いや本当に中学生だし、お前はどうなんだよ?」
「俺?小学生かな。」
「へぇー。……」
俺も小学生なんんだけどなー(笑)
なんか言い出せんかった。
だって小学生で初恋って言ってしまうと誰が好きだったかバレてしまうって
思っちゃったもん。
誰か同じ経験の人いますかー?
キンコーン カーンコーン
「「あっ」」
いいところだったが、予鈴がなってしまった。
「じゃ、席に座るか。」「そうやな」
授業がもうすぐ始まるので、お互いを気にして席に座った。
いやー、初恋の話なんて全くしたくない。
ほんとに初恋なんて思い出したくはないものだよ。
この話はまた今度(5000兆年後)しようと思う。……たぶん。
ラブコメ愛読者が本気の恋愛するようです。 あるふれい @femy
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