第20話
(だめだって…ホントに…やばい)
あたしから出る『水音』が部屋に響く。
『あぁ…あっ…』
ヤバすぎる…我慢できない…。こんなの…ありえない。
でも、この人としたいと思った。
『この人』となのか、『ハル』と重ねているからなのか解らなかったけれど。とにかくシタクて…。
あたしは背中に、ぎゅぅっとしがみ着いた。
『…したいの?』
そんなあたしの心理を見破ったかのように、低く優しい声で聞いてくる。
『欲しいの?』
今度は耳元で囁く。ゾクッとしたと同時に、カラダが一気に熱くなった。
気が付けば、あたしは必死に頷いていた。
(だめだ…止まらない…)
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