第15話

お腹の上辺りに、カーテンの様な仕切りがある。だから、自分では腰から下が見えない。


もちろん医者や看護婦から、私の顔も見えないようになっている。


見えないって事は、安心といえば安心なのだけど…。

不安でもある。何をされているか解らないからね。


聞こえてくるのは、カチャカチャという『金属音』だけ。



『調べますよー。はい、力抜いて』


私の中に、冷たい器具が入ってくる。中で、グルグルされる。


(恐いよー)


早く終わってくれと、祈るように目をギュッとする。無理に上からお腹を押されたりするんだ。


器具が入ったまま。時々、痛い時がある。あれが嫌。

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