私と子育てしてくれませんか?〜学校1可愛い女の子に告白後言われたのはそんな台詞だった〜
田中又雄
第1話 要約するとこんな流れである
「会長〜!すみません〜!これどうすればいいですかー?」
「そうね。これは...えぇ、問題ないわ。承認して大丈夫よ」
「会長!こっちもお願いします!」
入学して早々入った生徒会。
なんで生徒会に入ったかというと、理由は一つであった。
生徒会長であり先輩の秋島玲奈に恋をしたからだ。
秋島玲奈は学校で一番可愛いと言われるほど圧倒的なビジュアルを有していた。
綺麗で長い黒髪、凛とした眼つき、赤い瞳、大きな胸、抜群のスタイル...。
好きにならない方がおかしいと思うほどだった。
【挿絵】
https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093089088267778
しかし、1年学年が離れている俺と彼女の接点はそこくらいしかなかった。
自分に自信なんかないけどそれでも一生懸命彼女に存在をアピールしていた。
そんなある時だった。
距離が少し縮まったと思ったタイミングで、いきなり会長は学校に来なくなり、それから数ヶ月、結局学校に来ることはなかった。
どうやら、在籍はしているようだが、何らかの理由で学校に来ていないらしい。
実しやかに囁かれる数々の噂も結局噂の域を出ることはなかった。
そんな彼女と次に再会したのは、4月2日の2-Aの教室だった。
2年に上がった俺のクラスになぜか彼女がいたのだ。
いや、冷静に考えれば当たり前なのだが、彼女は留年していたのだ。
あれだけ休んでいればそれはそうなのだが、なんでこのタイミングで...。
数ヶ月ぶりに再会した会長はやっぱり綺麗で、でもどこか大人びた雰囲気になっていた。
昔の刺々しさみたいなのは取れて、優しい雰囲気だった。
皆んなが『何があったんだ?』と思いながらも、話しかけることができずにいた中、俺は会長に声をかけた。
「あの...会長...覚えていますか?」
すると、少し疲れた顔で俺を見ると「あっ...小林くん」と、優しい笑みでそう言った。
数ヶ月ぶりに会っても気持ちは冷めることはなく、むしろ高まっていた。
「...ほ、放課後!時間いただいても良いですか?」
「...うーん。少しだけなら」
「あ、ありがとうございます!」
そうして、放課後に校舎裏に呼び出した俺は数ヶ月考えた告白のセリフを会長にぶつけた。
「...そう。そうね。あなたの気持ちは知っていたわ。いいわよ」と、言われて俺は宝くじが当たったより嬉しさが込み上げてくる。
しかし、「ただし、一つ条件があるの」と付け加えた。
「...え?条件ですか?」
「えぇ。...私と子育てしてほしいの」
「え?」
「ううん、こうじゃないわよね。お願いする立場だもの...。えっと...私と子育てしてくれませんか?」
提示された条件は俺の想定を超えるようなものだった。
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