第13話

「____俺が持ち帰ってもいい?」


「...っ」



普通だったらありえない言葉。


本人に聞くなんてどうかしてる。



そんなこと言えるのはセナくらいだ。



頭ではそう思っているのに身体は勝手に

動いて


「...っ」


セナの綺麗な手を握っていた。



「お利口さんだね」


そして私の頭を満足そうに撫でると



「リョウ」


手を握ったままカウンターの方へ向かいリョウに声を掛ける。


「なに?セナ君」


繋がれた手を気にしている様子はない。

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