第5話

『ミキオ』

この人は私を好きだと言ってくれた。

お互い顔も知らないのに不思議なもんだ。

この時まだ写メールなんてなかったからね。



彼が住んでるのは埼玉。私は名古屋だから少し遠かったかな。


初めて会った時、私は東京駅で迷子になりアタフタしていた。


『そこを動かないで。待ってて』


彼が電話をくれてそう言った。そして迎えにきてくれたのだ。


感動したのを覚えている。


顔は想像と違っていた。

黒目がちで優しそうだったが、髪が肩くらいまであるのはイヤだったかな。男の長髪は好きくない。


まぁ人それぞれだけど。

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