未明3

 部屋に戻るまでの僅かな距離。

 なんにも無い廊下で、つまずいてけた。

 どういうことなの……。


 寝惚けていたから、暗かったから。そう言い訳してみたけれど。

 誰に向かって言い訳したんだろう。

 なんて無価値な自問自答。

 

 誰も見ていないのに気恥しいのは、わたしのちっぽけなプライドのせい?

 周りが暗いせいで、わたしも暗くなる。

 そんなふうに、何かのせいにしてしまう自分が嫌で。


 わたしはまた、深い夢に落ちていく道を選ぶのだ。

 

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