【最強魔術師】の称号を隠してたけど......、俺主催のEランクギルドに【上級者狩り】の異名が付いた

@CH_wnlv2249

01話:『襲撃』

「おい!!!逃げろ、今回の襲撃は今までみたいなもんじゃない!!」


「ママ.......、どこ、どこ。」


「坊ちゃん、ママは後でだ。シェルターで再開できるから!!早く、走って逃げろ!」



まずいことになった。

一年に約一度くらいの確率で魔獣の襲撃はやってくる。


今年も例外なくやってきたんだが_____


今までの襲撃とは桁違いな魔獣が街を襲いに来た...........。


街はそれほど大きいと言えるほどではないがそこらの村や集落の倍はある、ここらでは大きい方の街。


だが今、三分の一は焼き尽くされ燃え、焦げている。

 

歩けばヒトの死骸なんて至るところにあるレベルの襲撃だ。



「チッ、くそ。兵は、魔術師は、英雄は?!戦えるやつはいないのか?パーティーとギルド単位で動ける奴らはいないのか!!?」



この街の緊急状態に国単位で動きが見られた。


国王もここまでのものだと出せる指令はなく、戦える戦士たちのみで魔獣の討伐に挑まなくてはならない。



「Sランク剣士ギルド、始動します!!」



Sランクギルド..........、頼りになると思ったが。

剣士だからな.....。見た感じ遠距離攻撃の魔獣がほとんどだ。無駄死にになりそうだ。



あーあ、こんな時も前髪気にして戦わない戦士、俺ってばやっぱり非国民か。



「ね......、ねえお兄ちゃん。」



『..........俺?どうした少年。』



「お父さん....お父さんが黒いライオンみたいなのに........た.....食べられちゃってぇ......」




140センチ、といったところだろうか。

我慢して、溢れてきて、しゃくりあげながら俺に話す。




「僕、お父さんいなかったらさぁ.......、し...シェルターなんて行きたくないよ.......僕も、僕も今死んだらお父さんとシェルター行けるかもじゃんかぁ」



『なんだ、俺にここを退けと。だけどな少年、ここから先は行っちゃ行けないお約束なんだ。』


「僕だって..、僕はお父さんといたいから....。」


『黒いライオン、どいつだ。』



「商店街にいたやつ、そいつが僕のお父さんを殺したんだ......」



『そいつは俺が殺す。だからお前はシェルターに行け。行かないなら俺はそいつは放っておくぞ。』




少し非常なことをしてしまっただろうか。


いや、このくらいでちょうどいい。こうでもしないと身内が殺された奴の心は動かせない。







『めんどくさい約束しちゃったかな。まあ、約束したんだから行くしか無いよな。』






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