6日目
4月6日
今日はいつもと変わらない1日だった……はず。でも、赤いワンピースの女性が忘れられない。夕方、帰り道で彼女をまた見かけた。今度は私の目の前、数メートル先に立っていた。顔をはっきりと見たわけじゃないのに、その視線だけは感じた。胸がざわざわして、無意識に足が速くなった。
夜、部屋に戻ってリラックスしようとしても、なぜか気が休まらなかった。心のどこかで、彼女がすぐ近くにいる気がしてならない。そんなときだった。ドン、ドン、と扉をノックする音が聞こえた。時計を見ると、もう深夜近くだったはず。こんな時間に誰が――?
心臓が跳ねる音が聞こえそうなくらい高鳴ったけれど、足が動かない。ノックはまた繰り返されて、そして――静かになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます