恋愛経験皆無の俺がシェアハウスしたら全員女なんだが...

緑のかゆみ

第1話 共同生活スタート!

 「ここが...!新しい家かぁ!」

 

 俺、向井颯むかい はやた。18歳は大きな家の前に立っている。

 

 俺は今日からこの家でシェアハウスする。

 

 なぜシェアハウスをすることになったのか、

 

 それは2か月前にさかのぼる。



 









 



 

 入学から少し経ったとき、一つの電話が届いた。

 

 「もしもし!?颯!?」

 

 「母さん?どうしたの、そんな慌てて...。」

 

 「今、消防の方から連絡があって、って!!」

 

 俺は高校卒業から一人暮らしをしているのだが、

 火事で全焼してしまったらしい。

 

 隣の部屋のモバイルバッテリーから発火したことが原因らしい。

 


 これは...かなりやばい。

 

 俺が通っている故乃片このへん大学は私立なので、

  

 公立に比べて、授業料が高い。


 そんでもって、家(燃えたアパート)からも遠いので、

 生活費や交通費などもろもろ計算したら一か月で30万円を軽々超えてしまう。

 

 これだけでもギリギリなのに今回の火事のこともあわせたら、

 家が見つかるまで野宿することになる。

 

 「これからどう生活していこうかなー、」

 

 大学入学からすこし経ったが、

 昔からずっと恋愛や友情に興味がなかった俺だから、

 恋人はおろか、友達すらできていないので泊まる場所がない。

 俺にとってまさに万事休す状態である。

 

 「こんな時は...Goggle先生でしらべるしかねぇな!!」

 

 俺はすぐにGoggleで検索をしてみた。

 

 「シェアハウス...か、」

 

 検索するとシェアハウスというワードが出てきた。

 

 「うーん、家がないままでは困るし、今後のためにもコミュニケーションの勉強

だと思えば!そうと決まれば早速どこかないか探そう!」

 

 俺はシェアハウスの募集を調べてみることにした。


 「へぇー結構たくさん募集しているんだなぁ。

 お!ここなら、学校からも近いし、

 家賃も割り勘だし!早速応募してみよう!」


 一番立地がよく、家賃もそこまで高くない場所が見つかったので応募してみた。


 「あれ?てことは...返事をもらえるまで俺、野宿しないといけないのでは??」

  

 


 



 しばらくたってから、メールが来た。


 「検査の結果 新しい入居者として認められました。

 翌日にこちらの住所に来てください。」

 

 住所と一緒にこのメールが送られてきた。


 「よっしゃぁー!!これで野宿生活とはおさらばだ!!」


 そして今に至る。


 「よーし!ここで新しい物語の始まりだ!」

 

 俺は勢いでチャイムを押す。



 


 しばらくしてドアが開いた。


 「はーい、いらっしゃーい!新しい入居者さ...え?」


 「え?」


 出てきたのは年上くらいのお姉さんが出てきた。











 「「えぇーーー!!!!!!!!!」」


 ど、どうゆうことだ...?俺、はいる家間違えたか...?

 

 だとしたら結構気まずい。



 「あ、あの、向井さんですよね?新しい入居者さんの...」


 「あ、はい。そうです。」


 「あ、ハハ。とりあえず中に入ってください!」


 と、俺は中に入る許可をもらったので、女性の後をついていった。


 


 



 





 


 「てことでー!新しい入居者の向井颯くんでーす!!」


 「なにが、てことでなんですか!!なぜ未空さんはいつも最後まで文字を読まないんですか!」

 「..............」

 

 「あ、アハハ...。」

 

 (これはど、どうゆうことなんだ...。)


 俺は女子のいるシェアハウスに、いやシェアハウスに入居してしまったようだ。


 しかもあまりいい印象ではないみたいだ。


 

 


 「男と一緒に住むなんて...。」


 特にこの人

 長浜 奏ながはま かなたさんにはとても嫌がられていた。

 俺と同い年の長浜さんは、どうやら男嫌いらしい。


 「未空姉さんはよく文字をみない...。」

 

 そうやって言ったのは、


 新藤 由奈しんどう ゆなさん。

 俺より2歳年下の新藤さんは、何を考えているのかわからないような性格だった。


 「ま、まぁ!こんなこともあるよね!!アハハ!」

 

 と、どうやらこのギクシャクの原因であろうこの人は、


今永 未空いまなが みそらさん。

 俺より2歳年上のすごい元気な性格のお姉さんって感じだ。


 どうやらこの今永さんが、俺が丁寧にかいた応募を見向きもせず採用したらしい。



 「まぁ、颯くんにはここで住んでもらうことになるから仲良くしてねー!」

 

 そう今永さんが言ったとき、長浜さんが声を上げた。


 「仲良くなんてできません!男ですよ!男ですよ!早く出て行ってください!

 由奈ちゃんもそう思いますよね!?」


 「私は、どっちでもいい...。」

 

 「私も颯くんがいても問題ないよー!!」


 「うぅ、」


 「あ、あの!俺やっぱりでていきます...。ここにいても迷惑だと思うので。」


 俺が出て行こうとしたら、今永さんが止めた。

 

 「えぇー!そんなのだめだよ!それとも、ほかに行く当てあるの?」

 

 「そ、それは...」


 行く当てはないが、ここにおるのも申し訳なさが半端ない。


 目線をそらすと、長浜さんと目が合った。


 とても嫌悪されている目だった。


 「かなちゃんも!たしかに颯くんは男の子だけど、

 いい子だからきっと大丈夫だって!!」

 

 「うぅ。わかりました。

 未空さんがそこまで言うのなら、あなたを入居者として認めます。

 ですが!わたしたちに変なことをした場合すぐに出て行ってもらいますからね!」


 と、ここに住んでもいいことになった。


 「え、えーっと...。よ、よろしくお願いします。みなさん。」


 「うん!よろしくね!颯くん!」


 「よろしく...」


 「はぁ...。今日から、男と住むなんて...。」


 今日から波乱なシェアハウス生活が幕を開けた...。


 

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