Ami d'enfance 《幼馴染》

◇◆Noah◆◇


家で今日の宿題をなんとか終わらせた時、ピンポン、とチャイムが鳴った。

はーーいって出たら、ロンだった。なんだか少し疲れた顔をしている。


今日も《検査》だったらしい。

何をしているのか詳しくは教えてくれないけど、きっと《秘密》に関係しているんだと思う。俺は特殊魔法まだ発現してないから、検査、まだなんだよな


心配だ……と、それが顔に出ていたのだろう。ロンは「ごめんね、お待たせしちゃった」とはにかみながら言った。



こういう顔をするときは大概秘密に関係していることが多い。

それか、何か隠し事をしているとき。

俺も、ロンに言えないことがたくさんあるから、わかる。


魔術師って、不便だよなー。

全部隠し事なしでオープンに生きたいのにさ。

だけどそれを神が許さない。




ロンは共同魔法研究所へ後からやってきたリアム先生に会ったらしい。

ロンが、この後エリックの家に行く、と話したら先生もエリックを心配していたという。

やっぱり、天に召されたのはエリックの兄ちゃんか……?




「エリックのところへ行こう」


…きっと俺たちにしかできないことって、あるよな……

エリックは、幼稚園からの幼馴染だ。


あいつもすごくまじめで、几帳面で、時々融通がきかないところもあるけどいい奴なんだよな。正義感が強くて負けず嫌いなところはロンとよく似てる。

なんとなくそういう部分でも波長が合うようで、気が付いたら3人で一緒にいることが多かった。


エリック……


なんだか少し胸の奥がぎゅっとなったけど、俺はロンと一緒にエリックの家に向かった。

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