2人の武器
ジョーンが実力を疑うような発言をしたと捉えたケイトは自分達の実力を見せた方が良いと発言し、どういう形で実力を見ればいいか疑問に感じた俺はケイトに疑問をぶつける。
「しかしだ、どうやって君達の実力を見極めればいいんだ、まさか俺達同士で戦うわけにもいかないだろう」
「ご心配なく、そこは模擬戦と言う形で収めればケガも消耗もそんなしないでしょう」
「ええ、師匠との模擬戦はケガはしないけどいつもヘロヘロになりますよ」
「え⁉ちょっと!シーナちゃんにどれだけハードな稽古を強いているのよ、この鬼が!」
お、鬼って、少しだけ説明するか。
「あの、一応説明すると俺はシーナ相手だと防御に徹してシーナは1本とれば勝ちというルールでやっているんだ」
「それで、いつも私、ヘロヘロになって降参しちゃうんですよね、でもいつも師匠はいいところを褒めてくれるんです」
「……、そ、それならいいのよ、あなた優しいじゃない」
「それで、俺達の模擬戦に話を戻すが、どういう風にする?」
よっぽどシーナが気に入ったのか、シーナが絡むと話が進まないな、まあどうにかして話の路線を戻せたが。
「とりあえずそうね、私達は2人だし、あなた達も2人で2対2の模擬戦を行いましょう、あ!でもシーナちゃんを万一ケガさせたくないから、あなた達男2人を相手させてくれる」
「おいおい、いいのか師匠と俺じゃああんたら何もできずに終わるぞ」
「それはどうかしらね、それから相手を殺傷する可能性があるから魔法も使用禁止ね」
「あ、心配いらねえ、俺も師匠も魔法は使えねえから」
とりあえず俺達は魔法を使えない事をジョーンが言ってくれたが、彼女達は魔法を使えるのか?
「君達は魔法を使えるって事か?わざわざそんなルールを提案してくるって事は」
「私がね、イザベルは使えないけど、結構強いわよ」
「だけど得意の魔法を封印して大丈夫なのか?」
「何?これから戦う相手の心配?ご心配なく、私も魔法以外も自信あるから」
そう言ってケイトが取り出したのは鉄の扇であった、護身用にしては本格的な武器だな。
「あ、これだとケガするかもしれないから、この練習用の扇にしよっと」
「では私も武器をお見せしましょう」
今度はイザベルが自らの武器を披露した、あれはチャクラム!円状の投擲武器で、刃も仕込んである。
「イザベル、それだとケガするから、練習用のを使ってよ」
「もちろんです、私達がどのような武器が得意かを見ていただく必要がありましたので」
なんというか思ったより本格的な武器を使うな、侮れる相手ではなさそうだ。
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