雪の日のパンたち
@smiling
雪の日のパンたち
雪がしんしんと降り積もる寒い朝、クリームパンは目を覚ましました。窓の外は一面の銀世界。すっかり雪が積もり、道も家々の屋根も真っ白に染まっていました。
「今日は雪だね…」と、クリームパンは小さな声でつぶやきました。クリームパンは普段、甘いクリームを包んでいる柔らかなパンですが、この日は何だか心が少し寂しく感じていました。
「お腹がすいたなぁ…」クリームパンはふわりと手を広げ、学校に行くために雪の中を歩き始めました。
道を歩いていると、足元にぽんっと足跡がついているのを見つけました。すぐ後ろを歩いているのは、メロンパン、アンパン、そしてチョコパンです。みんな雪の中を歩きながら、楽しそうに話をしていました。
「今日は学校が休みじゃないの?」と、チョコパンが言いました。
「どうして?」と、アンパンが尋ねました。
「だって、こんなに雪が降ってるんだよ。学校に行くの大変じゃない?」と、チョコパンは言いました。
「でも、みんな学校に行くんじゃないの?」と、メロンパンが答えました。「みんなで行こうよ!」
クリームパンは少し戸惑いながらも、「そうだね、行こう!」と、みんなに続いて歩きました。雪道を歩くときの音が、パリパリと心地よく響きます。
歩いている途中、焼きそばパンとジャムパンにも会いました。
「おはよう!今日は雪がすごいね!」と焼きそばパンが元気よく言いました。
「雪って冷たいけど、なんだか楽しい気分になるよね」とジャムパンが微笑みました。
みんなで雪をかき分けながら、足音を楽しみながら進んでいきます。雪の日の道は普段よりも静かで、パンたちは不思議と心が温かく感じました。学校に着く頃には、みんなの足跡が雪の中に深く刻まれていました。
学校の教室に入ると、暖かい空気がパンたちを迎えてくれました。窓の外では雪がまだ降り続いていますが、教室の中は心地よい温もりに包まれています。
「雪の日でも学校に行くって、なんだか嬉しいね!」と、クリームパンがにっこり笑いました。
みんなもうなずき、雪の日の特別な冒険が終わり、パンたちはほっと一息つきました。これからも、雪の日の足跡をたどって、毎日を元気に過ごすのでした。
おしまい。
雪の日のパンたち @smiling
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます