星天の堕子
やーしん
第1話 覚醒ーめざめー
星は宇宙で生まれ、輝き、そして滅びていく
それは宇宙の秩序そのもの。
それを維持する星の神々。
その中でも反旗を翻し宇宙の秩序を乱す存在が現れた。
そして神々の争いは始まった。
僕は誰だ?よく分からない。
ここが一体どこで、なんでここにいるのかも。
だがこれだけは分かる。
今からここに災厄が訪れる。
感じる。ここに来る。災厄をもたらす存在が。
「おはよう。」
目を開けると目の前に美しい女性がいた。
その瞳、仕草に引き寄せられる。
「さて、君にはこれから星の鍵を見つけてもらうわ。」
「ほし…の…鍵?」
「そうよ。それを持って私の前に来るのよ。」
「あなたは…だれ?」
「私は…」
僕の意識はそのまま消え、気づたらそこは廃墟となった施設だった。
頭痛を覚えたが立ち上がり外に向かった。
扉の向こうに出てみたものの生命を感じない。
光っているパネルがあった。
「ここは宇宙ステーションなのか?」
ここはつい5時間前までは宇宙の貿易の要所として栄えていた場所だった。
それが今はこのように廃墟となった。
「さて、先ほどから頭に流れる声の主に会いに行こう。」
先ほどから言葉にならない声が聞こえる。だがそれは私には聞こえる。
【さぁこっちよ。会いに来て。】
まるで知っているのかように宇宙ステーションを歩いた。
安堵すべきなのかどうか分からないが全てのセキュリティはシャットダウンしていた。
「来たぞ。」
暗黒に染まった空間に向かって叫んだ。
「そんなに叫ばなくても聴こえているわ。」
深淵の闇の中から1人の女性が顔を出した。
背が高く肌が透き通るくらい白く髪が長い。
この世の存在とは思えない女性だ。
「あんたは誰だ?何の用だ?」
「そうね。あなたの質問に答えるのが筋ね。付いて来て。」
彼女のに付いていくといきなり立ち止まった。
「少し待ってね。」
そのままじっとしていると正面から強烈な光と共にその姿を表した。
全面がガラス張りの空間に正体を現した太陽。
そしてガラス越しに惑星が見えた。
しかし、それは荒廃とした惑星だった。
「あそこは昔水の惑星アクネリスと呼ばれていたわ。でも今は荒廃とした惑星になった。それはたった1人の女性がそうさせたわ。彼女が話せばそれが実現して腕を振ればそこは焼け野原。まさしく地獄。でも、これは星の神々からすれば何でも無いこと。むしろ調和の意味では均衡がとれる。」
「どういう意味だ?」
「簡単よ。星々いえ銀河、宇宙は神々によって秩序が保たれていたわ。それがたった一つの星の鍵が奪われたことで混沌とした宇宙へと変貌したわ。」
「それでその話と俺にはどんな関係があるんだ?関係がないように感じるが。」
「関係も何もあなたはすでにこの戦争に巻き込まれているわ。あなたが持つ星の力。それはすでに滅んだ星の神の力。あなたは自ずと嫌が応にも巻き込まれるわ。せいぜい頑張ることね。」
僕は体から感じる力を感じていた。
「さて、私から出せるヒントはここまで。バイバーイ」
彼女はいつの間にか消えていた。
だが、分かるすでにこの戦争は始まっている。
すぐ近くに感じる星の神の力。
僕では無い何者かの力を。
ーーーーーーーーーー
「アンセリオンよ。神の意思が決まった。星の鍵は我々の手で管理されるべきだと。お主にはっ!」
そこに強烈な力の波動を感じた。
「なんだ!これは!」
教皇らしき人物たちは謎の力の波動に戸惑っている。
「アンセリオン。方針を変える。星の鍵を見つけつつこの力を探れ!主の顔を見る限りこの力は鍵に関係がありそうだ。」
「わかりました。」
アンセリオンは感じた。その力が星の神の力だと。
それを察知した教皇は彼に命じた。
「まずは、ライオネルの領域へ向かうことを命じる!」
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