私アイドル宣言

櫻井

第1話 アイドル宣言

「アイドルって名乗れば即アイドル」って歌っていたアイドルがいたなぁーと思いながら夏美は電車に乗っていた、何度目かのオーディションの帰り道、どうせ今回のオーディションも落ちてるんだろうなと思いながら電車でうとうとしていた。

夏美は25歳でアイドルオーディションの年齢にも引っかかる年齢になってきたが、アイドルになる夢を諦めることが出来なかった。高校生の時に地下アイドルを三か月やっていた経験があるが自分がやりたいアイドルではないなと思い、体調不良を言い訳にして卒業した、研究生扱いだったのでそこまで目立つこともなくやめることはできた、そこから大手のアイドルオーディションを受けるが、書類すら通らない、でも夏美はアイドルになりたかった、一人で踊ってみたをYouTubeで出していた時もあったが登録者数が50人にも満たなかった、私には才能がないのかと思ったし、私のビジュアルがダメなのかとも思ったことも何度もあったがこの夢だけは諦められなかった。夏美の中で「生きた証を残したい」というのが人生のテーマで何者でもない自分が何者かである自分になるための挑戦だと思っていた、それがアイドルだった。

中学生の頃、ひょんなことから苛めに合い学校へ行かなくなり友達も減って一人で家に閉じこもる機会が多くなったときにBerrz工房のアイドル10年やってられないでしょに出会い、こんなアイドルグループがいるんだ、私にも出来るかな?とおもったが学校にも行っていない自分がアイドルなんてできるわけがないと夏美は思ったがアイドルをやってみたいという気持ちが先行して、両親に「アイドルオーディション受けさせてくれるなら学校へ行く」といって二人を驚かせた。両親は学校へ行くことを望んでいたので両手を上げて賛成までではないが書類を出すことは許可してくれた。

苛めに合いながらもアイドルになりたい一心で学校には通ったが書類も通ることもなく、高校へ入学したときに地元のアイドルがメンバー募集しているのを見て地元のアイドルグループなら私でも入れるかなと思ってオーディションを受けて合格はしたものの研究生からのスタートでそれは納得していたので問題はなかったのだが、自分がなりたいキラキラ系のアイドルではなかった。キラキラしているというよりも、ロック系アイドルという売り出し方をしていた、夏美は何も知らず応募してなにも知らずに合格をしたがやりたものとは違ったので三か月で卒業という形をとった。

研究生と言ってもヲタクは何人かついていた、ヲタクからはなにか活動してくれと言われていたので、高校生可なコンカフェで働くことにしたが、コンカフェは親が反対しだしたので「じゃあ高校辞める」と言ったら「それは困る」と言われ半ば強引にコンカフェで働くことになったが、アイドルをやりたかった私とは全然かけ離れていた、私がやりたかったのってこれなのか?となったけど書類審査で落ちまくるので自分にも自信がなくなっていくがコンカフェに行くとヲタクたちが「可愛い」と言ってくれるので自己肯定感があがっていくのでやめるに辞めれなくなって三年間続けそのまま大学へ行き大学行きながらもコンカフェを続けていたがアイドルになるのを諦めたわけではない、カレッジアイドルに入ろうかと思ったけど夏美の悪い癖の何か違う?でカレッジアイドルになるのはやめてコンカフェを続けた。秋葉原でアイドルのスカウトをされることもあったが面談に行くと落とされる、なんでスカウトしてきたのかもわからなくなる、このままコンカフェ四年間続けてどこかの企業で働くんだろうなとボーっと考えながらコンカフェに出勤することが多かった。

大学四年間もコンカフェで働き七年働いたコンカフェを卒業した。ヲタクたちは悲しがってくれた。アイドル時代からのヲタクたちが一番悲しがっていた、これで本当に会える場所がなくなると悲しんでくれた、これには夏美も涙したが私はやっあぱりアイドルになりたかったがこれから企業の事務として働くことになる。

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