第22話

言ってる側からトッキーはあたしの手のひらに口付けてじっと見つめてきた。



「…答え合わせだっけ?それなに?」



どういう視線かわからないし、何言っても離してくれそうになかったからもういいやと思って話題を変えれば、



「カナちゃんについての疑問だよ。何事にも必ず原因があり理由があるものだ。俺はそれをずっと考えて検証してたんだ。」


「挨拶とか急に呼んでも来なくなったりとか?」


「気付いてたの?」


「なんとなくね。最初からトッキーのあたしへの興味はそこだったし。」


「そこだけじゃないんだけど…、」


「うん?」


「いや、これは後にしよう。まずカナちゃんについて謎だった部分から話そうか。」



そう言われて頷いたものの、あたしはあんまり自分のことに興味がない。



逆になんでトッキーはそんなにあたしを気にするのだろう?



なんて考えていれば、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る