第10話

そんな表現がぴったりの力で生み出される闇人形が、自我を持ったなんて例はないらしく、



トッキーはあたしという生命体の珍しさから研究も兼ねて最初は根掘り葉掘り質問してきたのだ。



「そもそも闇人形に魂が宿ってる時点で普通じゃない。カナちゃんは恐らく史上初の自我を持った闇人形だろう。」


「何がどうすごいのかよくわからない。」



どんな致命傷を負っても死なない身体。

睡眠や食事も必要としない。



「でもどうして真夜中にしか動かないのかな?」


「そんなの知らない。」



動ける時に死ぬ方法を模索し続けて、また動けなくなるから動けるようになるまで待ってただけだもん。



そこから数日はトッキーに観察されながら過ごすことになった。



あたしがどんな原理で動いているのかとか、そこら辺が気になるらしい。

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