第3話

ふむ、と考え込んだ男。

皆まで言わなくてもわかってくれる姿に希望を見出せるかもしれないと、



やっと消えられるかもしれないと思ったのに。



「正確には、完全な消滅は難しいだろう。君を作り出した者ですら君を消せずにいるんだろう?」


「…っ」


「まあでも、君は運がいい。俺と出会えるなんて。」


「は?なによそれ。どういう意味…、」



何言ってんだこいつ、と思いながら軽く睨みつけた相手はただただ美麗な微笑みを浮かべてひと言。



「俺なら君の望みを叶えてやれるからだ。」



その言葉に目の前が開けたような気さえした。



だってつまりは存在そのものの消滅が叶うってことなんだから。



「ほ、ほんとに?!本当に可能なの?!」

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