私のお盆休み

桂木 京

私のお盆休み

私が13歳になってすぐ、母がこの世を去った。

原因は、子宮頸がんだった。

発見された時には、すでに手の施しようがなく、母も延命治療を望まなかった。


「いつまでも辛く苦しい思いをしながら病院に缶詰めになるなら、残された命をお父さんとあなたのために、目いっぱい使いたい。出来るだけ、少しでもたくさんの時間を家族で過ごしたい」


そう言って、母は最期までの時間を文字通り必死に、そして笑顔で生きた。


痛かっただろう、苦しかっただろう。

そう想像するのは簡単だが、それでも母は、私たち家族との時間を選んだのだろう。

その死に顔は、安らかだった。


それから始まった、父とふたりの生活。

これまで母がやってきた家事を、私と父とで分担したが、ふたり掛かりで母がこれまでやってきた家事をやっても、母のように上手くいかない。


ご飯も美味しくないし、部屋だっていつも散らかってる。

次第に、母がいないストレスを感じていくようになった。

そして、そのストレスは否応なく父に向いていく。


「どうだった? お弁当……。」


「どうもこうもないよ! あんなみっともないお弁当、ひとり寂しく食べるしかないじゃん! 今日は購買で食べた!」


いつしか私は、父の前では笑わなくなった。


笑えなくなった。





――――――――――――





中学3年の夏休み。

私は出来るだけ友達と予定を作って遊びに行き、夜遅くまで帰らなかった。

非行に走ったわけではない。

昔からの馴染みで仲の良い親友の家で過ごしたり、友達で集まってカラオケやゲームセンターに行ったり、ただそれだけ。


真っ暗になって帰って来ても、父は私を叱らなかった。


「お帰り。遅かったね。何事もなかったかい?」


……とりあえず声をかけてはくれるけれど、私はその一声にも腹が立った。


「もう15になるんだし、いちいち聞いてこないでよ。少しくらい帰りが遅くなったって、犯罪なんてしないから!」


父は怒っているわけではなかった。

しかし、母がこの世を去ってから2年。

どうしても父のことが好きになれなかった。


一生懸命やっているのは分かる。

今までやってこなかった家事も、近所付き合いも、父は必死に試行錯誤しながら向き合っている。


それでも、母が生前やっていたように上手く出来ない。

母だったら、あんなふうに出来たのに。


どうして、父は出来ないの?

同じ親なのに。


私の不安は募っていくばかりだった。


そして、母が亡くなってから2度目のお盆がやってくる……。




――――――――――――




お盆休みだからといって、我が家では何も変わらない。

野菜を使って仏壇を飾るどころか、仏壇は扉を閉めたまま2年間放置されていた。


母の写真とお線香立ては、母が愛用していた机の上に置いてある。

それぞれ、お墓に足を延ばすこともない。

私はいつも通り、仲の良い友達に連絡を取る。


「ごめんね。お盆でみんな集まってるから。」


「いろいろ忙しくて、お盆休みは。」


……と、結局誰も捕まらなかった。

母が生きていた頃は、お盆になるとキュウリやナスに箸をつけて仏壇に飾ったり、お墓の掃除に出かけた後に、美味しいかき氷を食べに行ったりしたものだ。


料理も普段よりも豪華なものが食卓に並んだものだ。


もう、そんなものには期待していない。

望んだところで、母はもう戻ってこないのだから。


「帰るの、ヤダな……。」


家路に向かう足取りは、重かった。


家に帰ると、父の車は無かった。

きっと買い物にでも行っているのだろう。


「……また、コンビニ弁当かな。」


料理を作るのが遅い父は、夕方に出かけてしまうと自炊では夕食の時間が遅くなってしまう。

故に、この時間に買い物に行くと、父は大体コンビニやスーパーで総菜を買ってくるのだ。

食べないよりはまし、なのだがそれも父と私の距離を広げる要因でもあった。



「ただいま……。」


誰もいない家に、挨拶をする。

これは、母が生きているときに身に着いた癖。


「あ、帰ってきた! おかえり~~!!」


「……え?」


誰もいないはずの家の中から、聞きなれた声がする。

私がずっと求めていた、優しい声が。


目の前には、死んだはずの母が立っていた。


「おかえり。さぁ入って。夕飯作るよ。」


母は、昔と変わらない明るい笑顔で、私に言った。



「お母さん……どうして?」


まるで夢物語のような出来事に、私は混乱する。

母は玉ねぎの皮をむきながら、私に応える。


「やっぱりそうなるわよね~。いやね、私も不思議に思ってるのよ。なんで今年なの? ってね。」


不思議よね~、などと言いながら、玉ねぎを斬り、人参も切る。


「生き返った、とか?」


「う~ん、そうじゃないみたい。ほら、お盆じゃない? だから帰ってきたのかも。でも、それなら去年も帰ってこれたわよね?」


まるで他人事、とでも言わんばかりに自分のことを話す母。


「まぁ、戻ってこれたんだから良しとしましょう。それより……駄目だよ~ちゃんと部屋は片付けておかなきゃ。ゴキブリ出るぞ! それに、お仏壇。もう少しきれいにしなよ? こんなに汚いお仏壇じゃ、私だって安心して見守れないわ。おじいちゃんやおばあちゃんだって見守ってるんだから。」


「うん……。」


私の良く覚えている、母の話し方。

家はいつの間にか、綺麗に片付いていた。


「まぁ、私がいる間は綺麗にしておくから、あなたとお父さんは汚さないように努力すること。良い?」


「は~い。」


私は、母が帰ってきてくれたことを、この日は素直に喜んだ。





―――――――――――――――




「お母さん……どうして?」


父のリアクションは、不本意ながら私と全く同じだった。

久しぶりに、素っ頓狂な父の表情を見た気がする。


「お帰り。もう、お父さんもしっかりしてよ。家、ちょっと散らかりすぎだよ。」


「……面目ない。」


「仕事があるからまとめてやるんじゃなくて、仕事があるからこまめにやるの。毎日洗濯すれば、干す量だって少ないでしょ?」


母の思わぬ登場に驚いた父が、驚いたまま母に説教されている。

その姿があまりにも滑稽で、私はつい笑いだしてしまった。


「あ~! 笑い事じゃないんだから! あなたもね、出来ることは自分で……」


「はいはい、分かったわよ。それよりお母さん、お腹空いたよ。」


「……私は空かないんだけどな。まぁいいわ。夕飯にしましょ。お父さん、お皿出して頂戴。あなたは着替えてからテーブル拭いてちょうだい。」



テンポよく家事をこなしていく母。

そう、こんな毎日がたまらなく幸せだった。

これが夢でもいい。

私はもう少し、この夢に浸っていたかった。



2年ぶりの、家族揃っての食事。


「あなた、まだニンジン食べられないの? 子供じゃないんだから~」


「お父さんは散らかしすぎ。ほんっとにもう、昔から変わってないのね、食べるときの癖……。」


3人で囲む食卓は、2年前と同じようで、少しだけ違った。

母は2年前と変わらずよく話し、私たちのことを常に気にしていて、料理もとても美味しかった。

何も母は変わっていなかった。


変わったのは、私たちの方だ。

せっかく母がいろいろ話を振ってくれるのに、私たちはその話に乗り切れず、ぎこちない会話ばかりだった。

父と私との関係が、2年前とは変わってしまったのが原因。

母の時間は2年前と変わらないのに、私たちの時間だけが進んでしまっているようで、それが私はたまらなく寂しかった。



「……ふぅ、困ったわね。」


そんな私たちを見て、母は小さくため息を吐く。


「あなた達ねぇ……、せっかく私が帰ってきたんだから、もう少し仲良くしなさいよね。どうせそんなにぎくしゃくしてるのは、私が死んじゃったからでしょ? なら、私がいる時くらいは楽しくやってよ。」


母は困った顔で私たちに言った。


なかなか上手く昔のようにならない、3人の食卓。

ふと、父が気になったことを母に訊ねた。


「なぁ……もう、ずっとこんな風に戻っていられるのか? 幽霊……って感じ、だよな?」


それは私も知りたかった。

母は、何故このような形で帰ってきたのか。


「う~ん、多分16日には、『あっち』に帰るんじゃないかな。ほら、今……お盆だし。」


母は、特に困った顔も見せずに、淡々と答えた。


「16日って……明後日じゃない!」


あまりにもあっさり母が言うものだから、私は驚いた。

あと2日で、母とまたお別れ。

そんな辛い事、許したくなかった。


「きっと、この世に未練があるから帰ってきたんでしょうよ。私だって何で今なのかはわからないけど、今かえって来なければならない理由があったんでしょ。」


母はそう言うと、仕方ないよね、と父と私に苦笑いを浮かべた。


「まぁ、しんみりした我が家に帰ってきたかったわけじゃないからね、3日間、楽しくしましょうよ。」


生前と変わらない明るさで、母は笑った。




――――――――――――



深夜23時。

いつもなら寝室に行く時間だが、母とあと3日でお別れと知ると、離れたくなくなる。

スマホをいじりながら、それでも母の話を聞きながら、私は母の思い出を噛みしめていた。


「そろそろ寝なさい。夏休み中って言ったって、生活のリズムを崩すとお肌に影響するわよ。私があなたくらいの年だった頃は、少し夜更かしをしただけでもう顔にブツブツブツブツ吹き出物が……あぁ、思い出したくもない。」


母は、自分の若かった頃のことを思い出したのだろう。本当に嫌そうな表情を私たちに見せた。

その姿が、昔と変わらない母のままで、私も父も同じタイミングで笑ってしまった。


「なによ~、人が吹き出物で悩んだ過去を笑うんだ~!」


「お母さん、吹き出物じゃないよ、『ニキビ』だよ。」


「同じよ~」


「でも、今の母さんは肌も綺麗だし、良いじゃないか。」


「もう死んでるけどね。」


そんな他愛もない話で思い切り笑ううち、いつしか24時を回っていた。


「もっと話していたい。」


そう言いながらも、私は睡魔に負けそうだった。

そんな私に、母は言った。


「明日もまた、お話いっぱいしよう。」


その笑顔が昔のままだったので、私は素直に寝室に向かった。



私が眠りにつくまでの少しの間、リビングからは父と母の話し声が聞こえていた……。





――――――――――――――




翌朝。

昨夜のことは夢で、母は実はいなかった……なんてことも覚悟していたのだが、


「おはよう。夏休みなのに起きるの早いのね。」


母は普通に朝食を作っていた。

久しぶりの、朝に和食。

母が亡くなってからは朝食を作る余裕などなく、総菜パンやカップ麺を朝食にしていたこの2年。

父も同じことを思っていたようで、母の後ろ姿を見ては嬉しそうにしていた。


「お父さんはそろそろ行かなくていいの?」


不意に母が父に問う。

お盆休みなのに仕事があるのかと思ったが、一緒にいなくてもいいなら気持ちも楽だ。黙って父の反応を待った。


「あぁ、食べ終わったら行ってこようかな。」


父は黙々と食事をし、普段着のままで家を出ていった。


「仕事、じゃないの?」


笑顔で見送る母に、私は訊ねる。

母は笑顔を崩さないまま、私に答えた。


「あぁ、お墓掃除に行かせたの。本当はお盆前には済ませておいて欲しかったんだけどね。」


父が出かけた家に、母と二人。


「さて、二人で掃除に洗濯、夕食の準備、一気にやっちゃいましょ。私がいるうちに、私の家事スキルを受け継いでもらうわよ!」


少しも座らないうちに、母が動き出す。

そう、いつだって母は忙しなくしていた。

私はそんな母の姿が毎日同じように見られるのが当たり前だと思っていたから、手伝いもせずに好き勝手していたものだ。


「お母さん、少し休まない?」


「何言ってるの、もうすぐ選択が終わるから、それまでに掃除機までかけ終わるよ。洗濯物は放置しすぎるとしわになるから、早めに干す!」


家事は、本当に休む暇もなく、動きっぱなしだった。

値を上げた私に、母は笑いながら頑張れ、と応援する。


「……お父さんね。」


そんな大変な家事をしながら、母が口を開く。


「釣り、行かなくなったでしょ。」


「……そう言えば。」


母が生きていた頃は、休日になると朝早くから釣りに出かけていた。

釣り以外の趣味がないと言っても過言ではなかった。

そんな父は、きっと私の記憶に残る限り、母の死後は一度も釣竿を握っていない。



「昨日、いろいろ話したのよ。」


母が、少しだけ寂しそうな笑みを浮かべ、私に言う。


「私は専業主婦だったから、家事は長い年月をかけて少しずつ慣れていった。でもお父さんは、私が死んじゃってから急に家事をやることになった。それでいきなり私くらい家事が出来ればなんて言ってるから、笑っちゃったわよ。それで言ってやったわ。仕事してるのに、専業主婦と同じ家事が出来るわけないじゃないって。」


何も言えなかった。

そんな事、私も分かっていた。

私が父を遠ざけていたのは、家事が出来なかったからじゃない。


「それでもお父さん、出来なくちゃダメなんですって。あなたに惨めな思いはさせたくないし、お母さんがいないことであなたに何かを諦めて欲しくないんですって。お父さんの手、見た? アイロンがけと料理で、なんであんなに火傷するのかしらってくらい、火傷だらけ。不器用よね~」


母が笑ながら言う。


「でも、分かってあげて。お父さんも一生懸命なの。家事なんて全然できない。それでもあなたに負担をかけたくなくて必死にやってる。お父さん、あなたに『手伝って』って言ったこと、無いでしょ?」


確かにそうだった。

『大丈夫』『何とかする』はいつも口癖のように私に言っていたけれど、手伝うように言われたことは、ただの一度もなかった。



「あなたは、お父さんのことが本当に嫌いなの?」


それは、私が心の中で何度も自分に問いかけた質問だった。


「自分のことはぜ~んぶ捨てて、あなたのために必死なお父さん、あなたは本当に嫌いになれるの?」


「分かってる、そんなことは分かってるんだよ……。」


答えは、もう出ていた。

それでも、私がお父さんを遠ざける理由、それは……。


「あんなふうにお父さんが必死にやってるのに、私は何もやってない。惨めなんだよ、自分自身が。お父さんが出来ないことを言い訳にして、私は自分が何もしていないことから、逃げてるだけなんだ……。」


いつの間にか、私は泣いていた。

本心を吐き出すことが出来たからだろうか。


「じゃぁ……一緒にやればいいじゃない。」


母は何よそんな事、と笑いながら言った。


「お父さんがなんでも頑張るからあなたは何もしないんじゃなくて、お父さんに声をかけて、協力してやればいいのよ。お父さんは敵じゃないんだから、普通に声かければいいじゃない。簡単なことよ。」


「でも、2年も経っちゃったら……」


「何年経っても同じよ。親っていうのは、何を言われても、何をされても子供のことを嫌いにはなり切れない、そんな生き物よ。」




――――――――――――――




その日の夕食は、カニクリームコロッケにした。

『した』というのは、私が母に頼んだから。


「そうね、お父さん大好きだもんね。カニクリームコロッケ。」


母は嬉しそうに鼻歌を歌いながら作ってくれた。

私も、野菜を切ったり炒めたり、母の手伝いを頑張った。


カニクリームコロッケを頬張る父は、母が亡くなる前の父と同じ表情で、私はなんだか嬉しくなった。

そんな父は、小さな紙袋を持っていた。


「……カニクリームコロッケ。」


紙袋を見た母は、思わず笑いだす。


「まったく、仲が良いんだか悪いんだか。結局お父さんはあなたのためにカニクリームコロッケを買ってきて、あなたはお父さんのために作って。そうよね、『ふたりとも』好きだったもんね、カニクリームコロッケ。」


そう、私と父は二人ともカニクリームコロッケが好物だったのだ。

そのきっかけは、三人で出かけた洋食店の、あの味が忘れられなくて。


1皿1500円もするカニクリームコロッケだったけれど、美味しすぎて三人で顔を見合わせ大興奮だったのをよく覚えている。


「……私も好きよ。作るのは面倒くさいんだけどね。」


だから父は、買って帰ってきたのだろう。


私たちは顔を見合わせ三人で笑う。

最後に食卓で大笑いしたのはいつだったか。

思い出せないくらいに久しぶりだった気がする。




――――――――――――――



8月16日。

この日は3人で、何もせず家で過ごした。


思い出作りはしなかった。

思い出はもう、たくさん胸に刻まれているから。


「お母さんね、あなたとお父さんが心配で帰ってきたのよ。私のせいで大好きな旦那様と娘の間に溝が出来るなんて、やるせないもの。」


日が沈み始めた頃、母は私と父の手をそれぞれ握り、優しく言った。


「私の愛した家族は、不器用だけど家族のために一生懸命な旦那様と、生意気になったけど、絶対に親が傷つくことはしない、言わない良く出来た娘。良かった、最後にそんな二人が戻って来てくれた。これでもう、心残りはないわ。」


それは、最期の言葉のように聞こえた。


「そんな顔しないで、私はあなた達の心の中に生き続ける。私の事、きっと忘れないでしょう? 忘れられない限り、私はいつだって側にいるから。」


父も私も、涙が止まらなかった。


「家族手を取り合って、二人とも幸せになる秘訣を教えてあげる。難しいことは妥協しても良い。『素直でいること』それだけよ。」


この時の母の笑顔は、今まで見た中で一番優しくて、綺麗だった。



「じゃぁね、私が最高に愛してる二人、天国でも愛してるよ。」



母はそう言うと、夕日と共に消えた。



たった3日間の奇跡。

本当はそれも夢だったのかもしれない。

だって、現実離れした話だから。


寂しくなったお父さんと私が、偶然同じタイミングで見た夢なのかもしれない。

それでも……


「お弁当、詰めてくれる?」


「オッケー! 今日は部活無いから、帰ったらまとめて洗濯する。洗うものカゴに入れておいてよ!」


3日間の奇跡のお陰で、私と父は昔のような関係に戻れた。

互いに意地を張らなくなった。

素直に自分の気持ちを口に出せるようになった。


「父さん、来週は釣りに行きたい……。」


「別に良いけど……じゃぁ明日はいつものカフェのデラックスストロベリーパフェ食べたい。」


「あれ、食べきれないじゃん……。」


「一人で食べるなんて自殺行為はしないわ。お父さんも手伝ってよね!」



お母さんが教えてくれたこと。

それは、何よりも簡単で当たり前のことだった。


『素直になること』


そう言えば、母はいつだって自分の気持ちに素直だった。

出来ないことは多かったけど、それでも『やりたい!』って言っていた。


そんな母だから、家はいつでも明るく、温かかったんだと思う。

いつか私も、そんな家庭を築きたい。



私のお盆休み。

それはとても幸せで、不思議で……




掛け替えのないものを思い出させてくれた、そんな3日間だった。

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