先生が配る足りない飴の謎
にこにこ先生
先生が配る足りない飴の謎
先生が配る飴はいつも足りません。リンゴやみかんの値段はいつも分かりません。兄と弟はひたすら池を周回します。栓をしないままお風呂に水を入れます。ホールケーキを三等分します。どこか不思議な世界がそこに広がっているのです。
記憶の底に眠っている方がいらっしゃるかもしれません。小学校の算数や中学校の数学の問題に登場する設定です。
研究職やそれに近いお仕事は例から漏れますが、小中高の学校の成績とその後の人生は必ずしも連動していないと僕は思っています。
注意深く表現しなくてはならないと思うのは、この人のかつての状態がXだったから、今のその人の状態はYである、のような決めつけにあります。
その人がどんな人で、どのような人生を歩んだかを、第三者が査定する権限はみじんもありません。
勿論、勉強はできた方が良いとは思う一方で、数学コンプレックスを吐露する人に会ったことが少なくないのも僕の中の経験です。
冒頭で例に出したものを再掲します。例として以下のような設問があります。コメントをつけていますが解と解法は省略しています。
■問題1
飴玉を子どもに配るのに、1人に5個ずつ配ると30個余り、1人に8個ずつ配ると3人分足りないという。子どもの人数を求めなさい。
→目の前の子供の人数が不明という混沌。
■問題2
みかん3個とりんご4個で550円、みかん2個とりんご3個で400円です。りんご1個の値段は何円ですか。
→購入後にりんごの値段を導き出そうとする錯綜。
■問題3
1周1800mの池があります。この池のまわりを兄と弟がそれぞれ同時に同じ場所から反対方向に歩き始めると、15分後に2人は出会います。また、同時に同じ場所から同じ方向に歩き始めると、90分後に兄が弟を追い抜きます。兄と弟の歩く速さはそれぞれ分速何mですか。
→池の周りを周回する兄弟の混成。何かの罰ゲームか。
■問題4
浴槽に184リットルのお湯が入ってます。蛇口から毎分4リットルでお湯を入れていきますが、同時に風呂の栓を空けたので23分で浴槽が空になりました。排水する水の量は毎分何リットルでしょうか。
→お湯を入れると同時に栓をぬくという混乱。お湯がもったいないよ。
これらの問題は小学生の時にやり過ごしても、資格試験や就活、転職の際に対面することがあるので、油断していられないのも事実。ラクして身につけられないかと思うのも、苦手であれば尚のこと。
算数や数学の基礎的な要素が入っていますので必要に応じて身につけたいですね。
先生が配る足りない飴の謎 にこにこ先生 @Fourteenth_Century_Sky
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
きょうのおこない/にこにこ先生
★19 エッセイ・ノンフィクション 連載中 15話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます