滅茶苦茶に叩かれまくってる映画、実写版リトルマーメイド見てきたぞオラァ!

 どうも、熊ノ翁です。

 良くも悪くも騒がれまくってるディズニー映画の実写版リトルマーメイド、観てきましたよ。ええ。


「何で黒人俳優が、赤毛で肌も白いアリエル演じとんじゃ! 原作のイメージ台無しやんけ! なーにが『歌声で選んだのであってポリコレ配慮で決めた配役ではない』だ! 見え透いた嘘抜かしてんじゃねーぞクソタワケ! どうしてもアリエル役やりてーなら、まずはその肌アリエールで漂白してから出直してきやがれ!」


「あー? おいテメー。黒人がアリエル演じて文句つけるとか人種差別かぁ? そもそも世界で差別されまくり嫌われまくりのテメーらアジアの黄猿からするとこの配役は願ったり叶ったりだろうがよ! アメリカ文化代表ディズニー様のありがたいお心遣いを、差別される側のイエローモンキーが反対するとかバカなのかテメー。お前ら人権意識の遅れた知能の低い吊り目の猿どもは、人種問題に口出す権利なんてねーんだよ! いつもみたいに黙って眺めて、ステマ臭い絶賛記事書いてろや!」


 とまぁこんな感じで放映前からそのキャスティングが原因でめっっっちゃくちゃ荒れまくってた本作。

 もうなんか作品についての事より人種がどうだって事ばかり語られてる本作、一体中身はどんなのだったか、観てきましたよ。ええ。


 だもんで、今回はそんな実写版リトルマーメイドを実際に観てきた熊が語っていきますのでどうぞよろしくお願いします。


・概要

 まずディズニーのリトルマーメイドという作品についてざっくり紹介。

 これは元々は1837年にデンマークのハンス・クリスチャン・アンデルセンが作った童話『人魚姫』が下地となった作品です。

 アニメ版はアメリカでは1989年に、日本では1991年に公開され世界中で大ヒットした名作です。

 本作は、そんなディズニーアニメのリトルマーメイドを現代の映像技術で実写映画として新たに作り直し2023年に公開した作品です。


・ストーリー

 基本的にアニメ版リトルマーメイドとほぼ同じです。

 地上に強い興味を抱く人魚姫のアリエルが、ある日海で溺れていた人間の王子様を助ける。

 アリエルは助けた王子に恋をするも自分は人魚なために地上へ出向くことは叶わず苦悩する。

 そこへ、声を代償に人間の足をくれてやっても良いと海の魔女アースラが提案を持ちかけてくる。

 アリエルはこの提案を飲み、声を失う代わりに人間の足を手に入れ地上に住む王子の元へと向かうのだった。


 とこんな感じ。

 所々でエピソードは追加されているものの、大まかな話の筋はほぼ同じです。

 結末も、ラストバトルの流れも同じ。


・良かった点

 歌と映像が素晴らしい。

 グラミー賞獲ったアリエル役のハリーベイリーの歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」はディズニー楽曲屈指の名曲だし、それを彩る海中の映像も実に華やか。

 他の歌パートも非常に高品質なもので、ハズレが無い。


 そもそも下地となるストーリーがある以上、実写版リメイクに観客が求めるものは歌と映像美となってくるわけだが、そこへの期待には十分に応える事が出来ていると思う。

 もうね、本当に夢のような海底の異世界が描かれてる。

 この映像美は凄かった。圧倒された。


 また、海の魔女アースラ役のメリッサ・マッカーシーの演技も素晴らしく、原作の再現度が実に高い。

 アリエルの父であるトリトン役のハビエル・バルデムさんも、威厳度マシマシで「海の王様」を良く演じられている。

 この人アカデミー賞作品の「ノーカントリー」でヤバい殺し屋のアントン・シガーを演じて助演男優賞受賞してた実力派の俳優さんなんすよね。


 ノーカントリーは熊も見てて、あの殺し屋は狂気度高めで好きだったんですが、同じ役者が演じてたとはまっったく気付きませんでした。

 演技力ある人は、やっぱ役による演じ分け凄いね。


 あと、チョイ役ながら王子の母親役を務めたノーマ・ドゥメズウェニさんも良い演技してたかな。

 登場場面は短いんだけど、今彼女がどんな感情をしてんのかが見ててちゃんと伝わってくる。


 散々っぱら言われていた「しゃべる魚介類達が実写版はキモい」って点についても、一番出番の多いカニのセバスチャンがとにかくコミカルで、表情もリアル路線の甲殻類の癖にやたらと豊かで頑張っていてそれほど気にはならなかったかな。


・気になった点

 ええと、まず何より主役のアリエルを務めたハリー・ベイリーさんの演技。

 表情のパターンがむっちゃくちゃ少なくて。

 真顔と、なんか微妙な笑顔の2パターンしか無いの。

 いやまぁ別にハリーベイリーさん役者じゃ無いので、そういう意味では一般人としては特段演技下手ってこたぁ無いんでしょうがな。

 今回結構良い演技してる他の俳優さんに囲まれる中で見てしまうとどうしてもその差が浮き彫りになってしまう。

 そしてそれは中盤以降の「足を得る代償に声を奪われる」ってシチュエーションのせいで尚のこと演技力の不足が目立つのね。

 アリエルさん、陸に上がって喋る事が出来なくなってからほぼ半笑いの表情で動かないし。

 ぶっちゃけ場面盛り上げるBGMとか無かったら、何考えてんのか表情見ててもわかんねぇ。


 そんで、ディズニー名物しゃべる動物達について。

 シロカツオドリのスカットル君さぁ、そら夢いっぱいのディズニー作品だってのはわかるよ。そりゃあわかる。

 でも見た目リアル路線で、動物番組に出てきそうな野生丸出しの外見してんのに、海中で口パクパクさせながらアリエルと長話すんのは流石に違和感あんのよ。

 ペンギンだってあんだけ水中で鳴き声上げてりゃ溺れるで。


 あとそこの魚類!

 フランダー!

 お前、エラ呼吸の癖にハァハァハァハァ息切れ激しすぎるんじゃ!

 肺呼吸してそうな見た目のアリエルがサメに追っかけられて息切れすんのは、まだわかるんよ。


 でもお前ガッツリ魚やろ!

 アニメ版のビジュアルならともかく、スーパーの鮮魚コーナーで値札と一緒にザルの上に鎮座してそうな見た目のお前さんが、ハァハァ呼吸音させてんのは無茶苦茶違和感あんだよ!


 カニのセバスチャンが茹でられたみたいに赤いのは許す。

 昨今の温暖化で体も茹っちまったんだろ。


・総合評価

 キャストについてはさておいて。

 観客が映画に求める所にはきちんと応じられている作品かなとは思いました。

 出来自体は悪く無いです。

 少なくとも駄作ではありません。

 名作かと言われると、首を傾げる所ではありますが。


 映画レビューサイト見ると5段階評価で1点や2点をつける人が多く見受けられますが、流石にそれは無いなと熊は思いました。

 Twitter上でも語りましたが、熊が評価つけるなら3.2〜3.5点って所ですかね。

 駄作でも名作でも無い良作かと思います。

 アニメ版のアリエル役にそこまで強い思い入れが無いのであれば、多分普通に楽しめるんじゃないかなって。


 ま、こんな所ですかね。

 とりあえずアレです。

 どんな評価つけるにせよ、それは見てからしましょうね、と。

 それでは!


滅茶苦茶に叩かれまくってる映画、実写版リトルマーメイド見てきたぞオラァ!……END

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