熊エッセイ2023

熊ノ翁

「あなたが執筆をサボる言い訳」について

 どうも、熊ノ翁です。

 皆さん、執筆進んでますか?

 創作活動、順調ですか?


 そうですか、ダメですか。

 いや、わかりますよその気持ち。


「ああくそ! 今日中に作品UPするつもりだったのに全然仕上がらんかった! このままだと心が持たない! どうにか自分をごまかせる上手い言い訳は無いものか!」


 このような悩みを抱える物書きは熊だけでは無いはず!

 実際の所、いくら上手い言い訳を考えた所で何の問題解決にもならないわけですが、ひとまず目の前の現実と真っ白な原稿から目をそらす事はできます!

 つい先日、Twitterで「あなたが執筆をサボる言い訳」を創作界隈の皆様に聞いてみまして、実に色んなお役立ち意見……というか言い訳をお寄せ頂きました!

 今回はその集まった言い訳を一部ご紹介しますので、執筆サボって後ろめたい熊のような物書きさんは、心の緊急避難こと現実逃避にどうぞご活用ください!

 

 また、熊のツイートに言い訳を書き込んでくれた皆様には、この場を借りてお礼を言わせて貰います。

 アナタの言い訳、熊は実に元気づけられました!

 いいじゃないかダメだって、人間だもの!

 熊だけど。


 というわけで執筆サボる言い訳紹介、始めます!



「眠いのはよろしくない、睡眠不足はいい仕事の敵だ」

Byエルリアさん

 これは素晴らしい!

 実に見事な、パーフェクトな言い訳です!

 この言い訳の何が優れているかというと『あくまでも良い仕事をするためなのだ』という体裁を取る事ができる所です。

 そうです。

 仕事には入念な下準備が欠かせません。

 ボクサーだっていいコンディションを作るために食事や睡眠の管理に余念がありません。

 外の寒い今の季節、あったかいお布団の中でひたすら惰眠を貪るのもまた、創作活動の一部なのです。

 創作活動とは、モニターに向かってキーボードをたたいてる時だけを言うのではありません!

 戦いは、既にお布団の中から始まっているのです!



「猫様が膝の上でお眠りになっているので、執筆したいが猫様の下僕として動く訳にはいかない」

By三十路のたぬきさん

 あー――、猫様!

 これもまた実に正当性のある言い訳ですね!

 昔の日本で士農工商があったように、人間社会には身分制度というものがあります。

 それは現代でも同じで、家庭内でも「母、子供、ペットの熱帯魚、家電製品、父」というように、厳格な身分制度があるわけです。

 その現代の身分制度の頂点に立つ存在が猫様であるのは、皆さんご存じの通り。

 我々は、猫様が一声「ニャー」と鳴けば水を替え、ご飯を用意し、エステティシャンよろしくヘッドマッサージからの全身毛づくろいを行います。

 人類社会の発展と繁栄は、全て猫様のお世話をする為にあると言っても過言ではないでしょう。

 そんな神聖不可侵な存在である猫さまが膝の上でお休みになられているのでしたら、我々卑しい下僕共はお邪魔してはなりません!

 猫様の安眠を守るべく、執筆も仕事もぶん投げて頭や背中を撫でることに専念するのが下僕である人類の義務です!

 義務は果たさないとダメですからね!

 仕方ないよね!



「今日はインプットが充実した日だったからヨシ!!」

Byこなひじきβさん

 これも実に前向きな言い訳!

 そしてこれは、熊も愛用している言い訳でもあります!

 この言い訳の素晴らしいところは、ただ小説やマンガ読んでダラダラするのを「勉強だ」と言い張れる所にあります。

 確かに、インプットは大事です。

 創作界隈でちょくちょく「俺はオリジナリティを大切にしたいから他の人の小説は読みません!」みたいな意見がネタにされてアマプロ問わずいろんな物書きから突っ込まれている通り、他の人が作り上げた物語を読む事、見る事は実に大切な事ですし間違いなくそれは勉強です。

 なので床に寝っ転がってワンピースを第一話から読みふけるのも、確かに勉強の範疇に含まれるわけです!

 ただ「ボクサーが相手選手の試合を動画で見て動きをいくら確認し続けた所でトレーニングサボってたら大して強くはなれないのと同じく、いくら小説や漫画読んでアニメや映画見ても書かなきゃ文章上手くならんだろ。つーか書かねーと原稿いつまでも白紙だし」という当たり前の事実からどうやって目を背けるかという問題はありますが。



「どうせ感想つかないし(丸々1年以上つかなかった現実を見つつ)秒で思い付いたネタツイの方が伸びるし(SNSの通知欄を見ながら)執筆して投稿する労力が100とするなら、リターンは限りなく0に近いし(投稿サイトの解析を眺めつつ)」

By松本まつすけさん


 これは、この言い訳はね……


 あああああああ!

 そうだよ、そうなんだよ!


 仕事終わりに眠い目こすってコツコツ書いた10万文字の小説より、トイレでクソしてる間に思い付きの10秒で書いたネタツイの方が読まれるし好まれるんだよ!

 何なんだよマジで!

 狂ってやがるぞ世の中!

 どう考えても費用対効果見合ってねーじゃねーか!


 なんで脊椎反射でテキトーに書いた140文字の駄文がこんなに読まれて肝心の小説は読まれねえんだ!

 10秒で書いたネタツイのPVが2万なのに、ウン十時間以上かけて考えて更新した小説のPVが「4」とかナメてんのか!

 捨て垢で他人の悪口ひたすら書いてヘイトぶちまけてばかりの救いようのない連中のクソリプですら、もうちょっとPVあんぞ!?

「ボクの文章を読んで楽しんでくれる人のために頑張って書かなきゃ!」でニーズに合わせて書いた結果がネタツイの山ってどういう事だよちくしょう!


 こういうのってさあ!

「なろうで読まれるためには、自分の好きな暗い話書くのはやめて、わかりやすいテンプレ書いてタイトル長文にしなきゃな。読まれるためにはしょうがないよ」とか、葛藤するにしてもそういうのなんじゃねーの!?

 なんでなろうからTwitterに掲載媒体ごと変わってんだよ!

 そもそも140文字縛りとか、星新一のショートショートでももうちょっと長いぞ!?

「代表作はTwitter」とか、最早小説ですらねーじゃん!


 くそ!

 くそぉ!

 熊は悪くない!

 ニーズのある文章を書き続けた結果が、読者の声に応え続けた結果が今の立ち位置なんだ!

 これも全部みんな、狂った世の中とお前らが悪い!

 熊だって本当は「じゃがいもがファンタジー世界にあるのはおかしい」とか「ラノベは漫画の下位互換」とか「なろう小説はなんで中世ヨーロッパが舞台の話ばかりなの? 原始時代でもいーじゃん」とか、そんなクソしょーもない話題についてなんて語りたくねーよ!

 でもしょーがねーだろ求められてんのがそういうのなんだから!

 物書きがなろうで読まれるために仕方なくテンプレ書くように、熊も読まれるために仕方なくネタツイ書いてんだよ!

「そのままの君でいいんだ」とか、ゲロ甘いアイドルソングの腐れ歌詞みてーに肯定しろよなお前ら!












 ふうううう、ふうううう。

 おち、おちつけ。

 素数を数えて落ち着くんだ。


 と、このように。

 いくら自分に言い訳をした所で何の問題解決にもなりませんしむしろ事態は悪化するだけなので、現実逃避するなら小説書く時にだけにしときましょう。

以上!


PS

 本当の本当の事言うと、熊は創作界隈で「中世ヨーロッパが舞台なのにナーロッパは遠洋航海できるガレオン船があっておかしい」とか、クッソどうでも良い話題についてあーだこーだフォロワーさんと喋るのが大好きです!

 いつもネタツイとエッセイ読んでくれてありがとね!

 今年もよろしく!


「あなたが執筆をサボる言い訳」について……END

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