最強英雄の異世界復活譚 ~寿命で一度死にましたが不死鳥の力で若い姿で蘇り、異世界で無双する~

季未

第一話

夕暮れが、静かな村を黄金色に染めていた。

草原を眺めながら一人の老人が微笑んでいる。


「なんて穏やかな夕焼けだろうか。まるでワシの人生の最後を、祝福してくれているかのようだ」


老人───アドリアンはこの世界を救った英雄である。

生けとし生きる全ての生命を脅かした魔族の王。この世界を覆う絶望を、アドリアンは打ち破った。

彼の剣は次元をも切り裂き、彼の魔法は天をも焦がし、彼の認識は千里をも超える。

その身は如何なる刃、如何なる魔法、如何なる概念をも通さず、決して傷つくことはない。

まさに神話の世界から現れた勇者。それがアドリアンという英雄であった。


「思えばワシも、長く生きたものだ。無駄にな……」


アドリアンは穏やかな目で、だが自嘲するような瞳で夕焼けを見つめる。

その景色はかつて自分が守った世界の光景だった。

魔族による殺戮と暴虐に支配された世界から、皆が笑って暮らせる平和になった世界。

それを彼はずっと守ってきたのである。


「まぁ悪い人生ではなかったがね」


アドリアンは自らの人生を振り返る。

英雄として、世界を救うために戦い続けた。

本来虫も殺せぬ程優しい性格である彼は、敵であろうと殺すことを忌避し、命を奪う度に心を削り続けてきた。

その旅路は孤独で、辛く、苦しいものであった。

幾人もの戦友が戦いの中で散っていった。救えなかった者もいた。

しかしそれでも、アドリアンは戦い続けた。

犠牲にしてきた者のために、救えたはずの者のために、彼は進み続けた。

そしてついに英雄は魔王を討伐した。世界の脅威を討ち滅ぼしたのだ。


──それが、70年前のことであった。


再び世界を混沌に陥れる者が現れないように、アドリアンはその後も世界を守り続けた。

誰に頼るでもなく、休むこともなく。世界の守護者として戦い続けた。


そうして、とある日。

彼の身体に宿る加護『危険察知』が発動した。

未来予知にも等しい能力であり、かつての戦いで幾度となくアドリアンを救ってきたその力は、最後に彼の旅路の終わりを告げてきた。


明日、自分は寿命によって死ぬ。


そのことを理解した彼はフッと笑って、こう言った。


「おいおい、ようやくお迎えが来たのか。遅すぎてこんな皺くちゃのジジィになってしまったじゃないか!」


アドリアンの人知を超えた魔法を使えば、もう少し長く生きられるだろう。

彼が所有する神造の道具を使えば、もっと長く生きられるだろう。

しかしアドリアンはそれらを使うことを良しとしなかった。

平穏になった世でたくさんの笑顔を見てきた。自分がいなくても、もう大丈夫なのだ。

だから彼は自分の人生に幕を下ろすことを選んだ。

彼の弟子や、かつて救った世界の人々が彼を引き留めたがアドリアンの決意は変わらなかった。


「アドリアン様!どうか、どうか今暫く我々をお導きください!」

「この世界には貴方という英雄が必要なのです……!」

「アホかお前ら、いい加減独り立ちせんかい!……そろそろこの老いぼれを休ませてくれんか?最強無敵のワシも、少しばかり疲れちまってな」

「アドリアン様……」


そう言って彼は弟子たちに笑った。

皺くちゃの顔に、年相応の無邪気な笑顔をのせて。


アドリアンは自らの死期を悟り、穏やかな顔で自身が生まれ育った村へと帰ってきた。

彼が旅立ってからもう何十年と経つというのに、ここは世界から切り離されたかのように何も変わっていない。

アドリアンは村の外れにある小高い丘へと足を運ぶ。


「この景色も、これで見納めか」


その丘からは村全体が一望できる。

彼は生まれ育った故郷を、そして自分が守り抜いた平和になった世界を見ることができる。

戦いに塗れた人生であった。命を守り、命を奪い、修羅の中で生き抜いたアドリアン。

できれば、戦いの中で死にたかった。戦場で散っていった戦友たちと共に美しく、そして儚い炎の華として散りたかった。

だが運命はアドリアンの望みを叶えてはくれなかった。だからこそ、こんな歳になるまで生きながらえてしまったのだ。


「まぁ、だが。こういう最後も、悪くない……か……」


平穏な世界。

戦火に焼かれることのない、人々が安心して暮らせる平和な世界。

アドリアンは村と、その向こうに広がる世界を見て思う。


「あぁ、綺麗だ」


それはアドリアンの心からの言葉であった。そして、彼の最後の言葉でもあった。

一陣の風が、倒れ往くアドリアンの身体を撫でていく。

静かに崩れ去っていく彼の身体を、静かに草原が受け止めた。


──暖かい。


アドリアンは安らぎの中、眠りにつくのだった。




♢   ♢   ♢



夕闇が静かに降り始める中、セフィリスの世界はひとつの哀しみに包まれていた。

かつて魔王を倒し世界に平和をもたらした英雄、アドリアンの葬儀が始まろうとしていた。

各国が一致団結し七日間掛けて盛大な葬儀が執り行われる。

彼がいなければ、この世界に本当の意味で平和は訪れなかったであろう。それだけ彼の功績は偉大であった。

アドリアンの遺体は火葬され、その灰は英雄の像の材料として平和の象徴として祀られる。

そして、彼の弟子や高僧が彼の葬儀を取り仕切っていた。


「アドリアン様、どうか安らかに」

「あぁ、ようやく休めるのですね……」


弟子たちは涙を流しながら、アドリアンの魂に休息を与えるように祈りを捧げる。

大国の王も、小さな村に住む民も、皆等しく涙を流した。

この世界でアドリアンを知らない者はいない。彼の偉業は、歴史となり語り継がれてきたのだから。

そうして葬儀は滞りなく進行し、七日目を迎えた時であった。


「な、なんだ?ご遺灰が光って……」


アドリアンの遺灰が紅く輝きだし、光はやがて巨大な鳥の形を象った。

その光景に、誰もが目を奪われていた。


「こ、これは一体……」

「アドリアン様の魂が不死鳥になったのか……?」


アドリアンの数ある加護の一つ、『不死鳥の心』。死してから七日後に全盛期の状態で復活するという、最早神話の如き加護である。

アドリアンが強すぎたために今まで使われなかった加護であるが、今こうして発動した。

この加護の存在はアドリアンも、彼に近しい人物も知っていた。だが、まさか自然死にも効果があるとは思っていなかったのだ。


「まさか、『不死鳥の心』の加護!?しかしもうアドリアン様のお身体は……」


アドリアンの身体は既に火葬され灰になった。故に、彼の魂は元の身体には戻れない。

不死鳥を模った魂の光は暫くアドリアンの灰の真上で佇んでいたが、不意にその翼を羽ばたかせ空の彼方へと飛んでいく。

世界の人々はその不死鳥を見送るように、ただ静かに空を見上げるのだった。




♢   ♢   ♢




この世界はセフィリスと呼ばれている。

だが、そのセフィリスとまるで鏡合わせのように、別の世界が存在する。

その世界の名はクルファス。表の世界がセフィリスとするならばクルファスは裏の世界である。

地形も、人物も共通している世界。

──だが完全に同じではない。同じ人物だが境遇が異なっていたり、差異は随所に見られるのだ。

似て非なる並行世界……それがセフィリスとクルファスの関係であった。


「う……ん?」


そんな裏世界でアドリアンは目覚めた。月明りが彼の視界を優しく照らす。

微睡む意識の中、アドリアンは自身が生きていることに気付き、そして驚愕の表情を浮かべた。


「ワシは……」


アドリアンは考えるが、答えは出ない。

そこで彼は自身が持つ加護の一つ、『追跡』を発動する。この加護は自身や周囲の全ての情報を取得できる能力だ。


「───っ!?」


アドリアンは絶句した。

自身の死後、『不死鳥の心』が発動したこと……ここがクルファスという自分がいた世界とは似て非なる世界であること。

そして……自分の魂がこの裏世界のアドリアンに憑依し、復活したこと。

それら全てを、『追跡』の加護が告げてきたのだ。


「なんと……こんな世界があるとは思わなんだ」


アドリアンは自らの手を見る。

若々しく、瑞々しい肉体。この身体はクルファス世界のアドリアンのものだ。

裏世界の彼は、ただの凡人であり、労働者だったようだ。物資を運ぶ途中、山での事故で命を落としたらしい。

表世界・セフィリスのアドリアンとはまるで違う境遇だがそれでも彼は確かにアドリアンである。


「うむぅ、どうしたものか。……しかしこの若々しい感覚、久しぶりだ」



満天の星空の下、月明りに照らされながらアドリアンは若かりし頃の身体を満喫していた。

そうしてアドリアンが新しい肉体に感動していた時。

不意に気配を感じて彼は身体をピクリと震わせた。

反射的にそちらに視線を向けるとそこには巨大な蛇が佇んでいた。

その大きさたるやアドリアンの身長の数倍はある、まさに化け物だ。

ずっと側にいたのだろうか?あまりにも『弱い』気だったからアドリアンはそれに気付かなかった。


「おぉ?ティタノボアか。こんなところに珍しいのう」


この身体の記憶がアドリアンの脳裏に流れ込んでくる。

この蛇はこの山の主だ。本来、この山を通るのは危険なのだがこの世界のアドリアンは危険を承知でこの山を通り物資を運搬していたらしい。

このような化け物と遭遇すれば命は無いし、崖から落ちてくる岩もある。

事故死とはこの世界のアドリアンも運がないな、と思った。


「シャァァ……!!」

「ほぉ。ワシに牙を向けるか」


アドリアンに向けて威嚇するティタノボア。

人間の軍勢すら飲み込む魔性の蛇として畏れられる魔物だが、アドリアンはそんなティタノボアに臆することもなく、むしろ楽しそうに笑った。


「イキがいい蛇だ!ワシは好きだぞ、お前みたいな生意気な奴がな!」


アドリアンの挑発的な態度にティタノボアが怒り狂い、その巨体をくねらせながら突進してくる。

だが、アドリアンは微笑を浮かべるだけだった。彼の瞳にはかつての英雄の輝きが宿っていた。


「命は奪わんでやろう!魔物とはいえ、命は命だ。ま、少しばかり死ぬほど痛い目にはあってもらうがね」


その言葉とともに、アドリアンは一気に駆け出した。彼の体は風の如く軽やかに、蛇の牙をかわしながら近づいていく。

まるで風を思わせるその走りに、ティタノボアはついていけず、彼の姿を見失う。


「!?」

「ほれ、こっちだ」


素手の拳が、炎のように燃え上がる魔力をまとい、蛇の鱗に打ち込まれた。強烈な衝撃が奔り巨大な蛇の身体が震えた。

そのまま彼は空高く跳躍した。空中で一瞬身を翻し、彼は雷の魔法を込めた蹴りを蛇の頭に叩きつけた。


「キィエエエエ!?」


雷鳴が轟き、光が山を照らした。蛇の叫びが響き渡り、その巨体が地面に崩れ落ちる。

一瞬の出来事であった。普通の人間では反応すら出来ないティタノボアの一撃を、アドリアンは軽々と躱し、打ち破り、そして強大な一撃を食らわせた。


「───ふぅ」


魔物の巨体が地面に崩れるのを見て、アドリアンは息を吐いた。

───身体が、軽い。若い身体だから?

……いや、違う。全盛期よりもずっと軽く、そして強くなっている。

アドリアンは自らの身体を見つめ直す。そして『追跡』の加護が、彼に囁いた。


「『不死鳥の心』が『不死鳥の復讐』に変化している……」


成程、一度死なないと発現しない加護か。

それでは前の世界の自分がこの加護の存在に気付く訳がない。

彼は「ははっ」と無力に笑った。その笑みは、どこか哀愁を帯びている。


「世界ってのはどれだけワシを酷使すれば気が済むんだろうなぁ。これじゃあ過労死しちまう」


アドリアンは拳を握りしめる。そして、その拳を天に掲げた。


「ま、いいか!どうせ一度は死んだ身だ……また遊ぶのも、一興か!」


かつての世界……セフィリスでは単身で魔王を討ったアドリアン。

しかし、この世界では彼はただの凡人だ。名誉も、地位も、なにも無い。


「この世界のワシは身軽でいいな!変なしがらみも、面倒な義務もない。やりたいようにやろう!はーっはっはっは!!!」


だが、彼は笑い飛ばす。そんなことは関係ないと。

その笑みはどこか晴れやかで、そして哀愁が漂っていた。


そんな時であった。


「む……?」

「あっ……」


不意に、アドリアンは気配を感じ振り返る。

そこには一人の少女が尻餅をついて、アドリアンを見上げていた。

アドリアンは彼女を見て、動きを止める。

何故なら、少女の額からはツノが生えていたからだ。


「───魔族?」


アドリアンの呟きが山の静寂に木霊した。

魔族……それは前の世界・セフィリスで世界を破滅に導く種族の名前。

膨大な魔力を体内に貯蔵することができる存在でありその力は絶大だ。

アドリアンは魔族と果てなき戦いを繰り広げ、遂には魔族の王を討伐した。彼がいなければセフィリスの世界は魔族により蹂躙の限りを尽くされていたであろう。

しかし『追跡』の加護がアドリアンに告げる。この世界の魔族は、セフィリスの魔族とは違う立ち位置にいるのだと。


「ほぉ」


魔力を溜めるには長い年月を要する。魔族の特性である折角の最大貯蔵量も普通ならば宝の持ち腐れだ。

セフィリス世界ではとある鉱石がその魔族の弱点を解決していたのだが……このクルファス世界ではそうはならなかったらしい。

魔力が無ければ貧弱で、繁殖力も低い魔族。

この世界の彼らは非常に立場が弱かった。他種族に嬲られ、虐げられ、淘汰されようとしているほどに。

彼らは奴隷として虐げられながらなんとか生きているのだ。


「……」


前の世界では暴虐を尽くし、アドリアンと死闘を繰り広げた魔族。

その種族が、今はこうして虐げられながら生きている。その事実にアドリアンは複雑な思いを抱いた。


───哀れである。


かつての敵に、英雄はそう感じてしまったのだ。


「ア、アド……」


そんな逡巡するアドリアンに少女が恐る恐る声を掛ける。

少女はまだ幼く、恐らくは15歳前後といったところか。

彼女は目に涙を溜めながら、アドリアンを見上げていた。


「ごめん……なさい……!」

「ん?」


ごめんなさい?はて、何故謝られるのだろうか。

アドリアンは首を傾げると、少女は言葉を続けた。


「アド……ごめん、ごめんなさい……!私を庇って大怪我を……」


その言葉を聞いた瞬間、アドリアンの記憶が呼び覚まされる。


『アド、助けてくれて……ありがとう』

『メーラ、礼なんかいう必要ないさ。それより、あの街は危ないからもう行かない方がいい。俺と一緒に別の街に行こう!』


魔族の少女と、この世界のアドリアン。

二人は既知の仲であった。

両親を亡くし、労働者として働いていたアドリアンは孤児院を度々訪れ子供たちと一緒に遊んだり、施しを与える人物であったらしい。

その孤児院にいる子供の一人……それがこの魔族の少女、メーラだ。

メーラとアドリアンは特に仲が良く、アドリアンは彼女のことを本当の妹のように可愛がり、彼女もまた彼に懐いていた。

それこそ、アドリアンの前でしか笑顔を見せないくらいには。


そして、とある日のこと。

メーラが街を歩いていると、人間の暴漢達に絡まれ路地裏に連れて行かれそうになってしまう。

暴漢達はメーラに乱暴を働こうとしたが、そこに偶然通りかかったアドリアンがメーラを助けたのだ。

二人は逃げるようにして、街から逃げ出しこの山道を通っていた。元々アドリアンは荷運びの為に別の街に行く予定であった。メーラをもう一人にする訳にはいかないと二人で行動を共にしようと山道を進んでいたのだ。


──不運な事にその途中、崖から落ちてきた大岩がメーラの頭上へと迫った。


『──メーラ!!』

『えっ……』


アドリアンは彼女を庇い大岩に直撃し、重傷を負ってしまったのである。


「……なるほどな」


アドリアンの脳裏に街で彼女を助けた時の記憶と感情、そして岩から彼女を守った時の記憶が鮮明に思い起こされる。

なんとまぁ、お人好しな人物だ。似て非なる世界の自分は、力も無く地位も無いというのに全力で弱い者を守ったのだ。


「その結果、自分が死ぬ……か。お前さんは……いや、ワシは本当に馬鹿だのう」


はは、とアドリアンは笑った。それは決して嘲笑ではない。

彼は自らの身体を抱き締めるように、腕を組んだ。


「だが、それでこそアドリアンだ」


アドリアンの瞳に光が宿る。

そうだ。自分は弱者を守り、笑顔を絶やさぬ事を信条として戦ってきたではないか。

目の前の少女を救い、人助けに奔走する。それがアドリアンの生き方だ。

セフィリス世界のアドリアンは幸運にも凄まじい力を持つ英雄だった。だからこそ、彼はその力を以て数多の人々を助けることができた。


一方でこの世界のアドリアンは凡人だ。何の力も持たない無力な一般人……。

しかし、彼はそれでも自分より弱い存在を守ろうとした。


例え何の力を持たずとも。例え自分が死のうとも。

彼はメーラを守り、そして死んだのだ。

元の世界の自分より遥かに高潔で、そして信念と共に死んだ男。


──なんと、羨ましいことか。


この世界のアドリアンこそが本当の英雄だ。だからアドリアンは彼の意思を尊重しようと思った。

彼が守ろうとしたこの魔族の少女を守ってやろうと、そう思ったのだ。


「わはは!ワシがあんな岩如きで死ぬと思ったか?傷一つないわ!そぉら、ピンピンしとるぞ!」


この世界のアドリアンは死んでしまった。だが、本当のことを告げるのはあまりに酷だ。

神の慈悲か如何なる奇跡か、こうして別世界のアドリアンの魂が憑依したのだからもうそれでいいのではないか。

アドリアンは少女の頭を荒々しく撫でた後、太陽のような笑顔で笑いかけた。


「お主を守ろう。この世界のワシは、きっとそれを願っているだろうから」

「……?」


アドリアンはそう言うと背伸びをして辺りを見渡した。

そして、言った。


「ところでそろそろ出てきてもいいぞ。そのへったくそな隠れ方、見てるこっちが恥ずかしくなるからのう」


アドリアンの言葉と共に、数人の男達が繁みや木の陰から現れた。

皆、一様に下卑た笑いを浮かべておりその手にはナイフや棍棒を持っている。


「あっ……」


メーラの少女が驚きと恐怖に顔を染めた。


「へへっ……街での借りを返させて貰おうか……」


男の言葉に、アドリアンは肩を竦めて溜息を吐いた。

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