第16話
最終的に、男が鬼と化したその感情そのものを手に入れる女の鬼と、
目的が変えられたことに気づかないくらい無自覚にハマった怨念の塊である男が現実を見ないまま、
「『そなたは悪魔のような女だ。好きの二文字すら言わせてくれぬッ。』」
「『お前さまが純粋な恋心を持ったとでもいうのですか?たいそうな大嘘つきですこと。お前さまのような愚かな男に好きと言われたところで笑ってしまいましょう。』」
「『清々しい顔で言えたものだ。憎悪の孕む愛情でしか愛させてくれぬなんてな…。』」
「『お前さまのその執着心に惚れたのです。愚かで哀しい生き物がわたくしと同じ世界に来て尚、人にしか持ち得ぬ執着を捨てきれておらぬ…。その様が良いのではないですか。』」
「『鬼め…ッ。我が心には答えてくれぬくせに…ッ。』」
「『ああ…、本当に……、愚かな男だこと。』」
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