#1「考案者と開発者の邂逅」B
すると、向こうから人々の悲鳴が聞こえる。すると、巨大な岩が上空から降り注いでいた。
「何で!?近くに山があるわけじゃないのに!?」
すると向こうの方をよく見てみると、巨大な岩に手足が生えたような怪物がいた。
「あの怪物が岩を降らせてるのかな?ていうかそうとしか考えられないよね...。」
そうな事を考えていたら、岩がこちらに向かってきてしまい、僕は死に物狂いに逃げ回って、近くの廃ビルに入った。
「あっ!?あなたは!?」
廃ビルに入ると、白衣を着たブロンドへアーの女性が話しかけてくる。
「えっ?どちら様?」
「これを書いたの、あなたよね?」
するとその女性が公園で無くした筈の僕が書いた紙を見せた。
「そ、それ!何であなたがその紙を!?」
「話は後にして、とりあえずこれを!」
そう言って渡されたのは、赤色のスマートフォンと二枚のチップのような物だった。
「あ、これも!」
そして真ん中に手の大きさと同じくらいの四角いバックルのベルトが渡された。
ベルトの両端ずつに異なるホルダーが付いていた。見る感じおそらく右にスマホ、左にチップを収納するのだろう。渡されたバックルを腰に装着した。
「あなた...名前は?」
「む、
「じゃあ、由人君。このスマホの右上に差し込み口があるから、そこにチップを差し込んで。」
女性にそう言われて、僕は「Chip (Weapon)」と書かれた縦長のチップをスマホに挿した。
[Weapon In]
スマホから電子音声聞こえ、その後に待機音が鳴った。
「うわ!何か鳴った!」
「そうしたら、そこにCERTIFICATIONの文字が出るから、それをタップして!」
「は、はい!」
「あ、待って!武着装って言ってからタップして!」
「えっ!何で!?」
「いいから!」
「わ、分かりました!えっと...武着装!」
[CERTIFICATION. In Charge of Weapons.]
再び電子音声が聞こえた瞬間、僕の周りに光が纏い、赤色の戦士にへと姿が変わった。
「ひ、光が!?...えっ!?これって!」
「そう、あなたが書いた物を参考にさせてもらったの。」
その姿は僕が書いた物以上の物だった。赤く輝く全身や派手さがあるフルフェイスマスク。 そしてフルフェイスマスクの額には剣と銃が交差したマークが入っており、よくあんな絵からここまで立派な感じになったなと僕は感動していた。
「さぁ!それであのカテラスを倒してきて!」
「えっ?カテラスって…」
「話は後!早く!」
「はい!」
強く言われた僕はスマホとチップをそれぞれのホルダーに収納して、直様に廃ビルから飛び出した。
その怪物は変わらず、町に岩を落として人々を襲っていた。そしてさっきと同じように、岩がこちらに流れてくる。
「もしかして、壊せたりするんだろうか?」
僕は襲ってくる岩に、拳を振り上げた。すると拳に当たった岩は粉々に粉砕された。
「おぉ〜!やっぱり強くなってるんだ!」
そして、僕は岩を破壊しながら岩の怪物に近づいていき、ついには目の前にまで辿り着いた。
岩の怪人は僕に向かって拳を繰り出してきたので、僕は足に力をいれジャンプすると、地上から十メートルぐらい飛び跳ねた。正確な数字は分からないが恐らくそれぐらいだと思う。
「すっごい飛んだ...というかこれって感覚的には多分装着してる感じだと思うけど、この姿になってから体が動きやすくなった気がする...!」
そう、僕は運動は得意ではないのに体が動く。もう何でも出来そうなくらいに。
「おーい!」
声がする方に振り返ると、この一式の装備をくれた女性の姿があった。
「スマホから武器出せるよー!」
僕はバックルの右側に収納されているスマホを取り出して、画面を見ると項目が二つあった。項目にはSwordとGanと表示されていた。
Ganの文字をタップすると、銃が出現した。すると怪物はまたもや岩を落としてきて、ぼくは流れてくる岩に向かって銃を撃ち、岩を破壊した。
そして怪物が襲ってきたので、怪物の手足に打ち込むと怪物は動かなくなった。
僕はSwordの文字をタップして、剣を出現させた。
「今よ!剣にブレイクチップを指してトドメを刺して!」
僕はもう一枚ある「Break Chip(Weapon)」と書かれたチップを剣にある差し込み口に挿した。
[Break Standby]
姿が変わった時と同様に剣から電子音声が聞こえた後に待機音が鳴り、剣についているトリガーを引く。
[Weapon Break]
再び電子音声聞こえた瞬間、剣先が輝く。僕はさっきのように、右足に力を入れて、怪物の真上まで飛び、そこから怪物を真っ向斬りをした。
「ゼイアーーー!」
すると、怪物が輝き始めた。怪物は人間の姿になった。
「えっ!?人!?」
その少し太めの人はその場で倒れた。その人はさっきまで怪物だったけど、銃で攻撃したり、剣で一刀両断したが、傷はなかった。
気を失っただけのようだ。すると救急車が来て、被害にあった人々と共にその人も救急車に乗せられていった。
「まぁ、困惑してるわよね。説明するから付いてきて。」
僕は女性に言われるがままに付いていった。とりあえず、分からないけど一つだけ言えるのはとんでもないことに巻き込まれたという事だけだ。
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