SEASON1 SPRING 02 図書館
自動ドアが開く。涼しい風が入ってきた。しかし由里子は目を細めることはなかった。怯え切った、少し鬼のような目をしながら、一直線に階段をのぼり始めた。久しぶりの図書館だ。
孝美は、この図書館の2階が好きだった。「孝美……」と小声で呼びに行くと、そこに、それはいた。
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