愛する田川君
ありもと優
第1話 窓際の女の子
少し
気になっていた女の子が
僕の隣の席に座った
朝、教室に入ると
彼女は席に座り文庫本を開いている
僕は、わざと言う
「眩しいからカーテン半分閉めて」
彼女が立ち上がると
ほのかに甘い香りがする
数秒、目が合う
僕は何事もなかったように
席に着く
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