前のエピソード――閑話【お風呂屋さん　変態紳士の嗜み】（独断と偏見もあり）

　桃ちゃんとの関係は月１回から始まりましたが、時期によっては週１、週２だっとときもありました。すごい頻度です。もはや行為の回数だったら、嫁さんよりも圧倒的に多いという……。もちろん、ご飯だけ（他県）のときや、ドライブだけ、なんていうときもあり、本当に交際しているかのような関係でした。一緒のときは結構イチャイチャだったし。とは言え、会っている時間は２～３時間程度なんですけどね。

　ただ、桃ちゃんの家に行ったことはありません。誘われたこともないし、行ってみたいって言ったこともないけどね。

　よく奥さんにバレなかったなぁと今自分で振り返っても驚くばかりです。まあ大分気をつけていましたから。

　当時は連絡といったらL〇NEでしたが、桃ちゃんとのやり取りはメール、捨てアドかつ僕は通知を切っていたので、バレるリスクはかなり低かったんです。一応メールもその都度消していたし、スマホのメールも基本自宅にいるときは触らなかったので。（だから、当時のメールはもはや見ることはできなくて、記憶だけが頼りになるんですけど）

　桃ちゃんは、完全に身体と心を切り離して割り切りでのお付き合いって感覚だったと思います。僕もですけど。だから、最後の最後まで、お互い本名も明かさず、家も知らず、仕事も知らず、ただ性欲を満たすためだけって感じだったんでしょうね。多分ですが、桃ちゃんは僕が既婚者だっていうことも気づいていたと思います。桃ちゃんも彼氏いたと思いますし。

　地味に痛かったのはホテル代ですかね～。車でするのは臭いが気になって僕が嫌だったので、会うたびに飛んでいく５千円弱。とはいえ、お風呂通いしていた時に比べればだいぶ安上がりですが。

　あぁ、たまにレンタルルームでっていうときもありました。レンタルルームは受付時に二人だとダメだけど、別々に入ればバレないんだよね。千円から二千円くらいで入れるので、何回かお世話になりました。あの狭さがまた良いんですけど、うるさくするとバレるので、桃ちゃんはあんまり好きじゃなかったみたい。（満喫とかでもやっている人いるみたいですけど、それは僕はしたことないなぁ）

　桃ちゃんは若いし、かつ性欲・好奇心も旺盛ってこともあって、こういうプレイしてみたい、ああいうのやってみたい、ってなるわけですよ。特に桃ちゃんのお気に入りは栗攻め。僕は桃ちゃんが調べてきた舐め方？を見ながら、それを実践して……トライ＆エラー、PDCAですね笑　２時間休憩のうち、毎回３０分以上は舐め続けています。

……もはや犬です。

　体位も結構実践しましたね。で、結局一番のお気に入りは後ろからシリーズ。動物みたいなのが良いみたい。あと奥に刺さる感じが良いと。僕の結構大きいので。

　僕も相当ですけど、桃ちゃんもかなりの変態ですよ。注文の多いドMです。

　当然１回だけじゃ足りなくて、２回したことも多いです。っていうか全盛期はほとんど２回だったような……。

　そんなこんなで、僕と桃ちゃんは変態街道まっしぐらの状態でした。

　僕も桃ちゃんもおもちゃがあんまり好きじゃなかったのが唯一の救い笑

　桃ちゃんとの刺激的な関係は、桃ちゃんがコロナに罹患、今度は僕が罹患、とそれぞれ順番にかかったことで、終わりになりました。あ、うつしたわけではなく、それぞれ別ルートで感染ですよ！　

　関係が終わってしまった原因というか、これが未だに本当の理由がよくわからないんですけど……。

　普段はメールのやりとりに一日以上空くことなかったんですけど、急にレスポンスが悪くなって、気づいたら連絡が一切取れなくなってしまったんですよね。まあ、なんか僕がやらかしたというよりは、僕よりも相性の良い人を見つけたのか、それともいたかどうかもわからないけど、彼氏さんと結婚することにでもなったのか……。

　今でもたまに思い出しますよ。人生でこれ以上、自分の性癖をすべてさらけ出せる方は後にも先にもいないと断言できます。もう一回お相手したいなぁなんて思いますけど、そもそも当時使っていたメールアドレスはアカウントごと消してしまいましたし、連絡をとる手段は皆無なんですけど。

　桃ちゃん、今なにしてるんだろう。

　……幸せであることを本当に願います。

　さあ、コロナワクチンが始まり、やや感染状況が落ち着いてきた２０１２年春、変態紳士の私は結局、お風呂屋さんに逆戻りをすることになりました笑

　ポスト桃ちゃんを求めて、お風呂乱舞が開幕しました。