第7話:公募

『ネット詐欺エピソード募集』という公募がありました。

 応募しようかなと思っています。

 ちょっとまえに、Xで相互フォローしたとたんに、LINEの番号を教えてきたので、不審に思いましたが、なんとかLINEでつきあうことができたのです。

 でも、名前が登録されておらずチューリップが五つならんでました。

 一回目「どちらさまですか」と聞くと退室していきました。

 おなじチューリップが再び訪ねてきたので「はっきあさんですか?」「水木レナです」とやったら、料理はしますか? 好きな色は? 顔の画像を送ってといわれました。

 今思えば、個人情報を集めてたんですね。

 わたくしは無知だったので、顔写真と家の写真を送ってしまいました。

 ハッキアさんは「個人情報を交換する暇はありません」

 と言って、イエメンの外科医であることと、今キャンプで働いていて、銀行口座が軍によって使用停止にされているから、日本に帰るために必要な書類の入った箱を取り寄せたいけれど、監視されててできない、何を手伝ってくれますか? わたしのためにカードをどれだけ使ってくれますか?

 っていうから、カードなんて持っていないし金銭関係はお手伝いできない、と言ったら。

 あなたが住んでいる街はどこですか? カードを入手する場所を教えます。

 というから、イエメンでは2時過ぎでしょうが、わたくしの国は20時過ぎてて寝支度をする時間だ、と言ったらおやすみなさいの挨拶。

 

 何か気になって「お金は間に合いましたか」とDMしたら、「あなたがカードで助けてくれなければ日本に行けません。会えたらいいですね友人は善処します。ありがとう。わかりましたか?」

 というのです。

 しまいに「箱を安全に預かってください。羽田で受け取って日本に入国します。」

 といい、さらに「あなたの街であなたと一緒に暮らし、結局わたしはあなたの住む街で独りでアパートを借りて住みます。わかりましたか?」

 と押しが強い。

 図々しいので辟易してました。

 翻訳機を使っているのか、言葉が乱暴になって「わかったか!」と締めることがありましたので相手にするのをやめ、「友達になったら10万円くれる方がいますよ、お話なさってみてはどうですか」と言ってblockしました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る