【悪魔転生】~変な指輪を拾って着けたら転生させられた〜
感覚派閥
第1話 今日も残業ですか・・・
「〜んっと、流石に毎日パソコンの前に長時間座りっぱなしはお尻と腰にくるなー、お昼休憩もろくに行けなかったし。もうこんな時間かよ。まじ、腹減ったァーー」
会社の時計の針は22時を越えようとしていた。
「…俺以外のみんな20時に帰ったくせに、なんで俺だけ長時間残業してんだよ!!!!!!」
ここ1週間は新人のやらかしによるカバーを求められる仕事で残業をしている。
「はぁー、帰るか。遅くなって上の役職の人に見つかるとまた課長に怒られるからな」
鍵を閉め、今日も歩いて帰ることにした。
「はぁー、こんなにため息してたら幸せ逃げちゃうよ」
そう言いながら、ふとポケットに入っている携帯が振るえたので見ることにした。
「ん?なになに?『やっほー、
メールの相手は小中高と一緒に居た
「
「この会社に勤務してから、最初のダンジョンが出てきて当時は
携帯を見ながら歩いていると変な看板が目に入った。
「・・・こんな変な色の看板あったか?」
ピンクに近い色をしているが紫にも見える看板を発見した。
「・・・なんとなく、入ってみよ。危ない店ならすぐに帰ればいいか」
入ってみると、大人の雰囲気のお店だった。
「・・・入る所間違えたか?」
「いらっしゃいませ、BAR《
「…おぉ、BARだったのか、お…私は初めてなのでアナタのオススメをください」
「承知致しました。少々お待ちくださいね」
ウェイターは手際が良くすぐにカクテルが出てきた。
「ありがとございます」
「もう少し砕けた喋り方でも大丈夫ですよ、ここはお客様がリラックス出来る、をモットーとしてますから」
「あ、そうでしたか。それは良かったです。こういうところは初めてなもので分からなくて」
「いえいえ、大丈夫ですよ。新規のお客様に少しでも楽しめるようなBARを目指しているのでありがたい限りです」
「カクテルってこんな味なんですね、別のカクテルも貰っていいですか?」
「はい、ありがとうございます。お気に入りのカクテルを見つけるとBARに来ることが楽しくなると思うので是非ともご贔屓に」
ウェイターの日本語に違和感を感じながらもカクテルとウェイターとの会話を楽しんでしまった。
「んっ、・・・ここ何処?」
気がつくと、外にいた。
「んー?記憶が曖昧だ。お酒飲んでて…何してたっけ?今何時だ?」
携帯の時間を確認すると23時をまわっていた。
「・・・うぁ、マジかもうこんな時間。明日も朝早いのに、早く帰らないと」
ポッケに携帯をしまう時に指に違和感があった。
「…ん?なんだろうこの指輪」
自分のものでは無い見知らぬ指輪がはまっていた。
「・・・って、この指輪外れないし、なんでだよ」
どう頑張っても、指輪が外れないのある。
「BARに入って少ししてからの記憶が曖昧すぎていつ外に出たのかもこの指輪をはめたのかも覚えてないんだが。・・・やべー…」
お酒を
「どうしよう、この指輪。BARで聞くか?いや、迷惑か外に出されてるってことは。まあ、今度来た時に軽く聞くしかないか?…ん?なんだろうこの本」
カバンの中身を確認しようと開けると知らない古びた本が入っていた。
「・・・中身なんも書いてないんだよ。ドッキリか?高価なものを一般人に身に付けてどんな反応するかのドッキリか?なら、早くネタバラシ来てくれ。何も思い出せないんだよ、こっちは」
数分しても人が通ることは無かった。少し時間も経ったので、酔いも覚め始めていた。
「もう、いいや。とりあえず、家に帰ろう。明日も仕事なんだよな、…はぁ」
千鳥足になりながら時間をかけ家に帰ることにした。
一方その頃、BARで1人のウェイターが独り言を話していた。
「・・・あの人、エル・ディアブロを好んでたわね。これも何かの運命かしら?これからも贔屓してくれるといいなぁ。…この前の人も1人でふらっと来て呑んで行かれたけど前の人は何が好きだったかしら?常連さんになってくれるなら覚えてあげないとね」
「この
BARへの道は今日も静かに暗闇に消えていった。
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