嘘と真実の狭間で

嘘が続く限り、それは一つの現実として機能し

真実が語られる限り、それは無数の解釈を孕む


嘘は仮定として存在し、真実は証明として存在する

言葉が存在を縛り、名前がそれを定義する

嘘と呼ばれるもの、真実と呼ばれるものも

名前を失ったらただの事象でしかない

そこに価値はなく、あるのは存在だけ


存在は観測者によって定義される

嘘も真実も観測者の中にしか宿らない


嘘が重なり形を成し、時が経ち、人々に信じられるとき

それは真実と呼ばれる資格を持つ

真実とは何か

考えるほど遠のき、手に残るのはただの残像

その残像が、嘘と誰が言えるだろうか


嘘も真実も本質的には同じ構造なのだろう


なぜなら――

永遠の嘘とは真実のもう一つの呼び名なのだから

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