第39話
流されてる―――って言うのかな……
昔から優柔不断だと他人に指摘される。
しかも今はアルコールが入ってるから気持ちが開放的だ。
比奈にフられたばかりで、しかも二股かけられていたという事実も発覚した。
俺は―――きっと寂しかったんだ……
誰かの温もりが欲しかったんだ………
何ていい訳するけど――――
違う。
本当は―――ちゃんと意識のあるうちに―――もう一度こいつの体温や息遣い、抱きしめられる力や、香りを全部、全部―――
体いっぱいで、思い出したかったんだ。
―――――
――
「―――って~~~~!」
俺はソファのクッションに顔を埋めて、呻いた。
「そのうち慣れるさ」と周は涼しい顔で裸の背中にシャツを羽織っている。
それでも周は俺の何も身に着けていない体にブランケットを被せながら、
「風邪引くなよ?」といつになく優しい。
はぁ………
俺はため息をついた。
ヤってしまった――――
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