夜道の歩き方
主道 学
第1話
路面電車が交差する陸橋の上に、なんでもお茶屋ができたらしい。つい最近のことで、今更のことだった。きっと、新しもの好きな人達で、もう客でごった返しているだろう。
迂闊だった。
ぼくも無類の新しもの好きだ。
だから、それでもすぐ行こうと決意した。
お茶屋のある陸橋から、交差点を二つ跨いだところの十字路の片隅にある一軒家がぼくの家だ。
二階からおじいちゃんの部屋の招き猫から、お茶代をくすねて外へ出た。
西の方からのそよ風が心地よい夕方の日曜だった。
一つ目の交差点で信号待ちをしているぼくは、今日は帰りが遅くなるとは、その時は夢にも思っていなかった。
―――
案の定。お茶屋は客でごった返していた。
様々な格好の客に色々な服装のお茶屋の店員。
どう見ても、賑やかだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます